Issue 15 Mar. 2014

Issue 15: The South China Sea

Issue 15 (March 2014). The South China Sea Special Editorial The territorial conflict in the South China Sea has become one of Asia’s most vulnerable flashpoints and a mystery for those seeking a solution. Kyoto Review […]

Book Reviews

Onward or Return: Asylum Seekers in Indonesia

During the last decade, Indonesia has become a favored transit point for transiting asylum seekers. Largely from war-torn areas such as Afghanistan and Iraq, these asylum seekers have utilized Indonesia’s geographical proximity and its institutional […]

Issue 15 Mar. 2014

中国のソフト・パワーとASEANの建設的関与:中・ASEAN関係と南シナ海

10年間の沈黙の後、南シナ海(SCS)の対立が再浮上し、東アジア防衛議論の的となった。この対立は様々な意味において、中国のASEANとその加盟諸国との関係を試す試金石である。この対立はこの重要な関係に内在し、この関係を具現するものである。もし両者がSCSを収拾する事ができなければ、一体、ソフト・パワーと建設的関与の傘下における20年の前向きな取り組みの何が残るのであろう。 最近、多くの注目を集めてはいるが、SCSの現状は目新しいものではない。1990年代の初頭には、特にアメリカのアナリストたちによって、この領域が将来、恒久的な対立として浮上するとの予測が行われていた。 一見したところ、現在の状況は1990年代への回帰のように見えるかもしれない。だが、よく見てみれば、そうでない事は明らかだ。1990年代初頭以降、大きな変化が中国とASEANの関係や地域システムの中に生じてきた。両者の関係は概して、互いに肯定的で建設的であり、特に経済分野では、この地域の政治、経済、社会や安全の力学など、無数の局面が変化している。これら全ての変容は瞬時に消え去りはしない。だが、これらはSCSにおいても、アクターたちの互いに対する行為に影響を与え続けるものだ。  ソフト・パワーと建設的関与 冷戦終結以降、中国とASEANの関係がどのように発展してきたかという問題の背後に存在する、最も重要な要因の一つは、両者が自分達のソフト・パワー資源を活用して、互いにアプローチを試みてきた事であった。 中国は東南アジアでの「中国の脅威」というイメージに対抗すべく、この地域の嗜好を(再)形成するために、ソフト・パワー外交の活用を通じた努力を行ってきた。一方、これと並行して、ASEANや東南アジア諸国は、自分たちの中国に対する「建設的関与」戦略を押し進め、中国を関与させて地域秩序に巻き込み、説得して多国間の取り組みや「ASEAN流」など、いくつかの地域基準や地域的慣行を受け入れさせようと試みた。  だが、中国のソフト・パワー言説については、ソフト・パワーの定義法についての意見が全く一致していない。ソフト・パワーは厳密に言うと、「望むものを強制力や報酬ではなく、魅力によって手に入れる能力」、または「他者の嗜好を形成する能力」と定義され、これを中国のコンテキストに当てはめるには、特に問題がある。これにはいくつか理由があり、まずは経済力の資源が中国の力の一つの基本的特徴であり、これが中国外交の成功やその魅力の要となっている事(これはナイのハード・パワー観である)、中国のリーダーシップという表現がふさわしいと見なされるのが、この表現が力強い中国の構築に役立つと考えられる時である事、さらにこれとは別に、ソフト・パワーとは何かという言説が中国に出現した(「中国的特徴を備えるソフト・パワー」)という事もある。本稿でこの厄介な定義に決着をつけようと試みるつもりはないが、単純に、中国や東南アジアのリーダーシップから受け入れられ、導入されたソフト・パワーの形態に焦点を合わせてみる事にする。一国の魅力は少なくとも、ある程度はこれを見る人間次第なのだ。 協力、楽観主義と平和的関係の制度化 1990年代初頭、中国は冷戦後の新戦略を進めていたが、これは中国の「善隣」政策に特徴付けられ、東南アジアを中国の「平和的台頭」戦略を示す場に変じる事を目的としていた。これと同時にASEANが推進していた外交キャンペーンは、中国を隔離するのではなく、むしろこれと関わろうとするものであった。すなわち、ASEANの「建設的関与」戦略と、中国を脅威とする認識を弱めるための「ソフト・パワー」外交に向けた中国の動きとの間には、互恵的な過程があったのだ。この関係の改善は、両者にとって長期的なアイデンティティの変換プロセスとなり、彼らの利益を再解釈し、互いに対する振る舞いを変えるものとなった。この関係改善は、彼らの関係を建設的かつ平和的な方法でまとめようとする試みが行われた理由や、南シナ海に関しても、この関係が肯定的な方向に進められた理由を理解するための土台となる。 時の経過とともに、特に2000年以降には、中国は参加国である事を超えて、多国間の舞台における積極的なアクターとなってきた。底流にある中国の理論は、中国や中国の温和な意図を理解すれば、アジアのアクターたちの利益認識や行動を中国に有利な方向に変えるだろうというものである。多国間主義に向かう動きや、その受容は、時が経つにつれ、ASEANにとって実に望ましい方法で制度化される事となった。 中国の多国間主義の受容と平和的関係の制度化は共に、フォーラムや対話、公認された外交規範や慣行を備える構造的な枠組みを作り出した。この制度化はASEANの中国との関与の重要な一部で、地域の平和と安定におけるASEANの関わりを増進させる事となった。さらに、これは実際、「中国の脅威」が自己充足的な預言とならぬ事を保証するものであった。中国との関与という長期目標は達成された。これは中国を「地域の多国間制度の中に組み込もうとするものであり、中国の地域における行動を抑えるばかりか、これを次第に変化させる」ものであった。中国の行動は実際に控えめなものとなったし、中国は多国間フォーラムへの関与に慣れ、これに異を唱えなくなった。さらに、中国は「ASEAN流」を外交原則として認め、近隣諸国の利益に配慮するようにさえなったのである。これは中国の「ソフト・パワー外交」とASEANの「建設的関与」政策の間の互恵的な過程であった。 これと同時期に、良好な関係のため、また集合体としてのASEANとの関わりを持つ事を含め、中国が多国間主義を認めた事から、SCSはアナリストたちが一般的に、中国が攻撃的態度を取るであろう事を、また、この地域がまもなく恒久的な紛争の場となるであろう事を推測する地域となった。それにもかかわらず、1990年代半ばから、SCS紛争は緩和されていったのである。重要な点は、中国が1995年のASEAN地域フォーラム(ARF)に先立ち、中国はスプラトリー諸島について多国間の場で協議する事に前向きであると宣言した事だ。2年後には、SCS紛争がARFの議題に取り上げられるまでとなった。これは2002年の「南シナ海に関する関係諸国行動宣言」に連なるプロセスにとって、極めて重大な事であった。 中国の新たな自己主張 2007年にこの状況が変わったのは、中国がより主張の強い外交政策を押し進めたためである。最も具体的に言うと、中国は自国の軍事区域を拡大し、SCSでの管轄権の主張を強化して、より強硬路線の政策を進める事で、他の国々の主張を損ねようとしたのである。ここに潜む原因をたどれば、中国の国力の向上や自信の強化に加え、衰える事のない国家主義や外部干渉に伴う不満の増加に行き着く。これに伴い、多くの中国のソフト・パワーの正当性が、ほどなく損なわれる事となった。2010年に、この正当性がさらに弱まったのは、政治的、軍事的な挑発行為が、アメリカ政府と中国政府の間に行われたためである。中国はSCSをチベットや台湾などと同様の「核心的利益」であると表現したとされ、さらにはこの領域内で軍事演習を行ったとされる。緊張がさらに高まったのは、中国がより強い主張を盛んに行うようになったためである。 その上で、中国の新たな自己主張の姿勢がASEANにとって衝撃でなかった(これは西洋の多くとは対照的であった)事は強調されるべきである。ASEAN加盟諸国は、アナリストたち数名の示唆したように、中国の「微笑攻勢」に騙されたりはしなかったのである。むしろ、デウィ・フォルテュナ・アンワル氏を引用すると、ASEAN加盟諸国は、「中国の示す特有の約束と危険の両方を十分に心得ていたのであり、これからもそうあり続ける」、ASEANは「中国との最善の取引の方法…が、中国と関与し、これを完全に地域秩序の中に統合する事である」との確信を抱き続けて行くだろう。 中国政府からの不明瞭な合図 過去3年間、中国政府からは判然としない合図が送られてきている。一方では、対策が講じられ、中国のアプローチの抑制が図られてきた。中国はASEANによって提示された2002年の行動宣言の実施法に関する指針を承認した。中国の平和的意図を世界に確信させるための外交攻勢が開始されたが、それには2011年9月6日に発行された白書が含まれる。これは中国が鄧小平の指導に従い、SCS紛争を棚上げにして共同開発に努める事を改めて明言したものであった。 もう一方で、中国はASEANを分裂させる取り組みにあたり、カンボジア、ラオス、ミャンマーとタイがSCS紛争に一丸となって取り組む事がないよう説得してきたのである。中国の信頼性も当てにならぬものである。例えば、2012年のスカボロー礁における中国とフィリピンのにらみ合いの後、中国は口頭による相互撤退の合意を守り抜く事に失敗した。その代わり、中国はこの礁湖の河口を囲い、フィリピン側が再び立ち入れぬようにして、礁付近のパトロールを強化した。これはほんの一例に過ぎない。 しかし昨年、習近平国家主席と李克強首相が東南アジアを訪問した10月、新たな連携強化と、以前に失われた信頼回復のための動きが進められた。習主席の提案は、「運命共同体」を築く事で、中国・ASEAN関係の使命を高めようというものであった。李首相も自身の役割を果たし、中国とASEANが「善隣友好政策と、中国とASEAN諸国間の友好的連携」を促進するべきだと主張した。 結論 ―未知に向かって 1989年から2007年の期間には、両者のソフト・パワーのアプローチによって、明らかに肯定的で目に見える成果がもたらされる事となった。しかし、目に見える成果があったとしても、長期的なソフト・パワーの持続性は、さほど明らかではないようだ。目下、中国の意図が疑問視される中、SEAにおける中国のソフト・パワー外交の影響は所詮、限られたものにすぎない。手間暇かけて培われた信頼が、2007年以来、大きく損なわれてきた。 中国はこれに気が付いてから、失われた信頼を再び得るために変わろうとしてきた。しかし、努力が行われているとしても、これが上手く行くかどうかは疑問である。ASEANの関与は、中国に対するソフトバランシングや危機回避が増々強調されるに従って、より実用的なものとなってきた。さらに、ASEANの意見は、SCSがどのように(多国間、あるいは二国間で)対処されるべきであるかという点で、はっきり二分されることとなった。これは建設的関与成功の実現性を損ね得るものだ。だとしても、ASEANの建設的関与によって生じた根本的な影響がある。中国の「ASEAN流」の全面的な受容やその制度化、さらにはASEAN主導の諸機関の容認が、引き続き確実となった事で、概念的、規範的変容の発生がもたらされる事となった。  お互いのソフト・パワー外交を通じて、肯定的関与が行われた事は無意味ではなかった。これは肯定的な地域関係の構築全般に寄与し、中国と東南アジアの経済的発展のための空間を生み出す事となった。 もし、相互的なソフト・パワーの関与がなければ、現在の東アジアは、おそらく非常に異なった様子になっていただろう。新たな地域秩序が双方の交流の試みを通じて構築されてきた。正常化された関係が維持されてきた。中国は引き続き、ASEAN主導の地域機関や国際機関と関わり、独自のモデルを推進して行く事となるだろう。さらに、この秩序は共通の価値観を中心に構築されたものであり、その価値観は地域の価値観であり、外部から押し付けられたものではないのだ。 Mikael Weissmann The author is Research Fellow at the Swedish Institute […]

Issue 15 Mar. 2014

Soft Power ของจีนกับการเกี่ยวพันอย่างสร้างสรรค์ของอาเซียน: ความสัมพันธ์จีน-อาเซียนและทะเลจีนใต้

หลังจากหนึ่งทศวรรษแห่งความเงียบสงบ ความขัดแย้งในทะเลจีนใต้ก็หวนกลับมาเป็นหัวข้อวิวาทะสำคัญด้านความมั่นคงของเอเชียตะวันออกอีกครั้งหนึ่ง ในหลายๆ แง่มุม ความขัดแย้งนี้เปรียบเสมือนบททดสอบความสัมพันธ์ของจีนกับอาเซียนและชาติสมาชิก  มันเป็นความขัดแย้งที่แฝงฝังและสะท้อนถึงความสัมพันธ์โดยรวม  หากทั้งสองฝ่ายไม่สามารถจัดการปัญหาทะเลจีนใต้ เวลาสองทศวรรษของการเกี่ยวพันในแง่บวกภายใต้ร่มธงของนโยบาย Soft Power และการเกี่ยวพันอย่างสร้างสรรค์จะหลงเหลืออะไรทิ้งไว้บ้าง ถึงแม้ได้รับความสนใจอย่างมากในระยะหลัง ทว่าสถานการณ์ในทะเลจีนใต้ขณะนี้ไม่ใช่เรื่องใหม่ ในช่วงต้นทศวรรษ 1990 มีการคาดการณ์กันมาก โดยเฉพาะในหมู่นักวิเคราะห์ชาวอเมริกัน ว่าพื้นที่นี้จะกลายเป็นพื้นที่ขัดแย้งยืดเยื้อในอนาคต  หากมองโดยผิวเผิน สถานการณ์ในปัจจุบันอาจคล้ายการหวนย้อนกลับไปสู่ช่วงทศวรรษ 1990 อย่างไรก็ตาม เมื่อพิจารณาอย่างถี่ถ้วนมากขึ้น เห็นได้ชัดว่ามันมิได้เป็นเช่นนั้น  มีความเปลี่ยนแปลงที่สำคัญหลายอย่างเกิดขึ้นในความสัมพันธ์ระหว่างจีนกับอาเซียน รวมทั้งในระบบของภูมิภาคนี้นับตั้งแต่ต้นทศวรรษ 1990 เป็นต้นมา  ความสัมพันธ์โดยรวมระหว่างสองฝ่ายเป็นไปในแง่บวกและสร้างสรรค์ ไม่เพียงเฉพาะในภาคเศรษฐกิจที่แปรเปลี่ยนโฉมหน้าของภูมิภาคนี้ในหลายแง่มุมจนนับไม่ถ้วน ไม่ว่าในด้านของพลวัตทางการเมือง เศรษฐกิจ สังคมและความมั่นคง  ความเปลี่ยนแปลงทั้งหมดนี้ย่อมไม่มลายหายไปในพริบตา แต่ย่อมส่งผลต่อเนื่องต่อการที่ผู้เล่นต่าง […]

Issue 15 Mar. 2014

南シナ海における安全保障の管理:DOCからCOCへ

2002年にASEAN・中国間の重大文書と称えられた「南シナ海における関係国の行動宣言(DOC)」は、その使命である権利主張国間のより深い信頼関係の構築や、問題の深刻化の防止を果たせぬままである。それは当事者たちに道徳的制約を課す役割を演じたに過ぎない。しかし少なくとも、これは問題や緊張が生じた際に参照される基準となり、また正式な行動規範(COC)交渉の土台となったと論じる事もできる。 ASEAN諸国と中国がCOCプロセスを開始したばかりの現在、全ての参加諸国がDOCの抜け穴を検討しながら、COCを協議、交渉する事が重要である。 DOCプロセスから何がわかるか ASEAN加盟諸国と中国とのDOC調印は、2002年11月にカンボジアで行われたが、これは数年間の長引く交渉の末の事であった。多くのアナリストたちの見解によると、DOCは本質的には、何もしないという態度と法的拘束力を備えた合意という、二つの態度の間の折衷案であった。DOCの文書は3つの目的を明示している。それらは、信頼醸成措置の促進、実際的な海上協力の取り組み、そして正式で拘束力を持つCOCの協議と制定の場を設ける事である。 観測筋の中には、DOCが全くの失敗ではなかったと確信する者たちもいる。全ての当事諸国の政治的善意の象徴として、DOCは概して南シナ海の全般的な安定維持に役立った。DOCを土台に、全ての論者たちが話し合いや意見交換を行ったのである。DOCが少なくとも、南シナ海の全ての権利主張諸国に対する道徳的制約になったと確信する者たちもいる。彼らはさらに、DOCが実際に南シナ海における協力のいくつかの例に寄与したと論じる。中国、ベトナム、フィリピンが2005年から2008年にかけて行った三カ国共同の地震研究などがそれである。 だが、ほとんどのアナリストたちは、DOCにこの三つの目的全てを果たす効力が欠如している事に失望している。現在のところ、DOCの条項違反は国によって異なるにしろ、DOCを厳密に順守している権利主張国は、一国たりとも存在しないのだ。DOCの制定後、南シナ海で行われた二国間、あるいは多国間の協力計画の事例はほとんど存在しない。また、2011年以前には、行動規範の話し合いは遅々として進まず、成果も大して上がらなかった。 2、3の理由がこれらの失敗を説明する。多くのアナリストたちは、DOC自体が本質的に欠陥であったと確信しており、その理由は、DOCに法的権限が無く、権利主張国の南シナ海におけるいかなる行動をも規制する事ができなかったせいである。DOCには順守を監視する機構が無く、まして、これを強要する機構など皆無である。 中国にはDOCプロセスに対する関心があまりなく、DOCを実施する事で、南シナ海の権益の主張を危機にさらす気などなかったのだと論じる者もいる。さらに具体的には、中国が南シナ海の協力推進に乗り気でなかったと思われる理由は、ASEANの権利主張国4カ国の間での非公式協議が、DOC協力に関するASEAN・中国会談より先に行われた事で、中国が不満であったためだとされる。さらには、比較的安定していた2008年以前の南シナ海の状況が、権利主張国に対して個々にも、集団的にも、DOC実施のための真摯な手段に踏み出す誘因をほとんど与えなかったと論じる事もできよう。 DOCの文書は、信頼醸成措置や、南シナ海におけるその他の形の協力の、具体的実施に関する情報をほとんど提供しなかった。当時の見解は、全ての関係諸国が協力を促進させるために、協力の範囲や具体的手順、政策措置についてさらに協議を重ねて行く必要があるというものであった。 DOC調印後の最初の数年間に、ASEAN諸国と中国は、実際に海上協力に取り組もうと試みていた。2003年に、彼らは定例のASEAN・中国高級事務レベル会合(SOM)の開催を決定し、これによってDOCの実施を監督し、共同作業部会を設置して、その細目に対処しようとしたのである。2004年12月には、クアラルンプールで初のDOCに関するSOMが開催され、参加者たちは共同作業部会機構を設置し、DOCの実施について協議する事を決めた。彼らはまた、文書を作成し、そこに共同作業部会の構成や役割、責任なども明記した。この作業部会の任務は、DOC実施のための具体的な政策の検討、提供、それに論争の複雑化や深刻化の原因行為の特定であった。この作業部会が専門家を指名する事によって、技術的なサポートや政策勧告が行われる事も期待されていた。この会合は半年ごとに行われ、各会合の後にはSOMに報告書を提出する事になっている。協力分野としては、海洋環境保護、海洋の科学的調査、海上航行の安全と捜索・救難活動、さらには対国際犯罪活動などが含まれる。 第1回 共同作業部会の会合は、2005年8月4日から5日にマニラで行われた。ASEANはDOC実施の7つの指針の草案を提示した。その第2項目は「ASEANは引き続き、現行の内部協議を中国との会談前に行う」と言明している。中国はこの点に異議を唱え、南シナ海がASEAN全体ではなく、ごくわずかなASEAN諸国にのみ関する問題であると論じた。かくして中国は、議論の相手にASEANの「関係諸国」を望むのであり、集団としてのASEANを望むのではないと宣言する事となった。この形式上の問題に関する食い違いが、その後全ての会合に影を落とす事となる。第2回 共同作業部会の会合が2006年に三亜で行われた際には、突破口が見えた。全ての関係諸国が6つの協力分野に的を絞る事で合意したのである。 ASEANと中国が最終的に下した決断は、DOC実施の指針を2011年7月の中国・ASEAN外相会議で制定する事であった。双方がASEANの結束問題に譲歩する事となった。2011年7月のASEAN・中国首脳会談の際、中国の温家宝元首相は、中国がASEANの良き近隣国、良き友、良きパートナーであり続けると述べた。彼は中国に、ASEAN諸国と共にDOCの包括的実施に向けた取り組みを行う用意がある事を明言した。彼はまた、中国がCOCの起草を協議する事にも前向きであると加えた。さらに、温氏は100億ドルの融資(40億ドルの優先的融資を含む)を提供し、これをASEAN諸国のインフラ計画に当てると約束した。 2011年後期から2012年半ばにかけて、ASEANの高官たちは将来のCOCの重要要素の概要を述べた文書の起草に取り組んだ。中国はASEAN諸国がこの起草に取り組む際、中国が直接関わらなかった事に不満であった。だが、このASEANの明白な連帯行為に対して中国が公然と抗議をする事はなかった。2012年7月、プノンペンでのASEAN外相会議で、ASEANがCOCの重要要素を含む文書を中国に提示した際もなお、中国はASEANと共にCOCプロセスを開始する用意があると表明していた。  中国政府がCOC交渉の開始に反対しなかった一方で、中国の楊潔チ元外相は、COC協議が全ての関係諸国によるDOCの完全順守に基づくものとなるであろう事を強調した。彼はまた、「中国は全ての関係諸国が相互信頼を強化し、連携を促進し、COC策定のための必要条件を作り出すためにより多くを行う事を望む」と述べた。 2013年8月、中国の王毅新外相は、COCプロセスに関する4つの見解を提示した。第一に、COCの制定はかなり長い時間を要するであろうという事、これは問題の複雑性のためである。第二に、このプロセスが最大限の総意に沿ったものとなり、それぞれの権利主張諸国の受け入れやすさを配慮するべき事。第三に、その他の妨害が避けられるべき事。第四に、諸交渉が段階的に進められるべき事。基本的にCOCプロセスは、DOCの実施と連動して進められるべきである。 2013年9月15日、COCに関する第一回 中国・ASEAN高級事務レベル会合が蘇州で開催された。全ての参加諸国が、総意を守り、段階的アプローチを採用するという原則に従ってCOCプロセスを開始する事で合意した。COCプロセスは、間違いなく大幅に遅延する、あるいは骨の折れるものとなるだろうし、その事は地域の多くの国々やアメリカ合衆国などの域外大国の期待に反する事となるだろう。 COCはDOCから何を学ぶ事ができるか DOCプロセスの欠陥は多い。そもそもの不幸は、1990年代の後半から2002年に、交渉参加諸国が妥協への誘惑に屈して法的拘束力を持たぬ文書に合意した事であった。結果、全ての参加諸国の順守が政治的善意を通じてのみ維持され得る事となった。しかし政治的善意は、内外の異なった状況の下で容易に損なわれ得るものである。法的拘束力の不在はまた、権利主張諸国の様々な国内機関の間に協調が欠けている事を暗示する。これはまた、過去数年間の南シナ海における紛争と緊張の原因となってきた。 DOCはその不履行に対して、いかなる処罰も代償も規定していない。これに違反した当事国に対し、修辞上、あるいは名声上の傷を与える仕組みすら存在しない。DOCを順守するかわりに、権利主張諸国は互いに競い合って、DOCの精神をないがしろにしようとしているように思われる。 DOCがその条文の地理的適応範囲を特定していないため、どの地理領域が対象となるのかが判然としない。このような事から、権利主張諸国は常に、自分達の南シナ海での行動が、彼らの正当な海域内で行われたと主張するのである。地理的範囲の曖昧さに加え、具体的な違反行為が特定されていない事が、さらにDOCの実施を困難としてきた。権利主張諸国がわれ先にと南シナ海での単独行為に走るのは、他の当事国の行為が彼らの主張や利益を危うくするのではないかと恐れるためであるが、特にこれを違反したところで、いかなる処罰や代償にも結びつかないためでもある。DOCに記されたいくつかの協力計画を実行するプロセスは相当遅れている。上記の分析から明らかな事は、いくつかのASEAN諸国の「ASEANの結束」対中国という主張が、これらの計画の開始をいく分妨げてきたという事だ。また、法執行機関の争議が絶えず様々な権利主張国の間に存在する事も、これらの機能分野における協力を妨げてきた。 2002年から2009年にかけて、域外の諸勢力は南シナ海問題に積極的に関与しなかったようである。域外のアクターたちがある程度無関心であったのは、南シナ海の全般的な状況が、これらの年には概して安定を保っていたためである。2009年以来、域外の諸勢力は南シナ海の安全保障問題を収拾しようとする取り組みに力を入れてきたようである。彼らの関与はまた、さまざまな係争諸国に圧力をかけ、DOCの実施を早めてきたようだ。 DOCプロセスをもとに、次のように結論付ける事が妥当であろう。すなわち、COCプロセスは容易なものにはならないという事だ。極めて高い可能性として、COCの起草には骨の折れる交渉が行われる事となるだろう。またCOCでさえも、南シナ海の平和と安定を守るためには、ましてやこの問題を解決するためには、十分ではないかもしれないと考え得る根拠が存在する。  しかし、幸運なことに、過去数十年の間に、様々な権利主張諸国が、南シナ海紛争に取り組むためのいくつかの原則や基準を開発し、あるいはこれらに公の場で合意してきた。これらの諸原則は、DOCやその他ASEAN・中国間の文書にもしっかりと説明されている。全ての関係諸国が、この問題を平和的に解決するという原則に合意したのである。彼らはUNCLOSやその他の関連国際法を順守してこの問題に取り組み、これを解決する事に合意したのだ。彼らは係争領域が二か国にのみ関係する場合には、二国間の取り組みを、問題が二国間以上の国にも関係する場合には、多国間の取り組みを実行する事で合意した。常に小競り合いや論争があっても、権利主張諸国には、協力してこの問題に取り組む用意があるようだ。  結論 今後の課題は、COCプロセスをどの程度速やかに進める事ができるかという事、さらにはこの新たな文書にどれほど権利主張諸国の行為を抑制する効果があるかという事である。南シナ海の長期的な平和と安定にとって重要なことは、COCが実効性を獲得し、これによって確実に関係国が自制を働かせ、信頼醸成措置を促進させて、配慮が不要な領域での協力活動を実施する事である。COCを実効力あるものとするには、DOCの欠陥やDOCの実施を遅らせてきたいくつかの要因が克服されなくてはならない。 Mingjiang LiDr. Mingjiang Li is an Associate Professor at the […]

Issue 15 Mar. 2014

การจัดการด้านความมั่นคงในทะเลจีนใต้: จาก DOC ถึง COC

ถึงแม้ปฏิญญาว่าด้วยแนวปฏิบัติของภาคีในทะเลจีนใต้ (Declaration on the Conduct of Parties in the South China Sea -DOC) ได้รับการยกย่องว่าเป็นหมุดหมายสำคัญระหว่างชาติอาเซียนกับประเทศจีนที่ริเริ่มขึ้นตั้งแต่ ค.ศ. 2002 แต่ทว่าปฏิญญาฉบับนี้ก็ยังไม่บรรลุภารกิจในการสร้างความไว้วางใจมากขึ้นระหว่างรัฐที่อ้างสิทธิ์เหนือดินแดน และป้องกันมิให้ข้อพิพาทบานปลายไปกว่านี้ ปฏิญญาฉบับนี้ทำได้เพียงบทบาทของการเรียกร้องให้คู่กรณีมีความยับยั้งชั่งใจต่อกัน  อย่างไรก็ตาม เราอาจโต้แย้งได้ว่า อย่างน้อยที่สุด ปฏิญญาฉบับนี้ก็ยังมีประโยชน์ในแง่ของการเป็นบรรทัดฐานอ้างอิงเมื่อเกิดปัญหาและความตึงเครียด รวมทั้งเป็นพื้นฐานสำหรับการเจรจาโดยถือเป็นระเบียบปฏิบัติ (Code of Conduct – COC) อย่างเป็นทางการ ในเมื่อขณะนี้กลุ่มประเทศอาเซียนและประเทศจีนได้เริ่มต้นกระบวนการ COC แล้ว เรื่องสำคัญสำหรับทุกฝ่ายที่มีส่วนเกี่ยวข้องก็คือการแก้ไขช่องโหว่ของ DOC […]

Issue 15 Mar. 2014

高まる東アジア大国間の戦略的競争:東南アジアと南シナ海への影響

東シナ海及び南シナ海の最近の出来事は、領土や海洋資源をめぐる中国とその他様々な地域諸国の間の論争について、物事が好転するよりも先に悪化する運命にあるという事を示唆している。 中国が2013年11月23日に宣言した東シナ海の防空識別圏は、日本と係争中の釣魚島/尖閣諸島の地域に重なっており、近隣諸国、主に日本と韓国を苛立たせるものであった。このために、これらの国々とアメリカ、オーストラリアなどは、中国政府が新たに課した規定に挑戦し、中国に飛行計画を通告する事も、身元証明のための常ならぬ手続きを踏むこともなく、宣告されたADIZ内に飛行するという行為に到ったのである。中国の弁護にまわり、中国の消息筋の論じるところでは、各国家にはADIZを宣言する権利があり、日本自身もこれと同地域に対して、40年前からこれを宣言しているし、アメリカやその他約20の国々にもそのような領域がいくつかあり、他国から尊重されている。さらに、この動きは自己防衛であったし(defensive)、日本領空を飛行する無人機を撃墜するという日本の政治家たちの脅迫(threat)に応じたものであった。 一方、観測筋の中には、アメリカ国務省のジョン・ケリー国務長官や、防衛相のチャック・ヘーゲル国防長官などのように、中国の最近の動きに対する反応として、これは中国が長年、中日間で緊迫している海域論争を、空域にまで拡大し、現状を変えようとする試みである(change the status quo)と非難する者もいる。この領海問題の争点は、権利主張諸国やその他の海洋利用者たちにとっては、主権、海洋生物及び無生物資源の開発、重要な海上交通路へのアクセスであり、また大国の場合には、これに地域のリーダーシップをめぐる戦略的競争も絡んでくる。加えて中国の立場では、歴史的不正の認識を訂正する必要性が認識されている。一方で、管轄権を係争中の島々や海域の上空領域に対して、一方的に行使しようとする試みは、新たな争点を生み出したようだ。評論家たちは領空通過の自由に対する脅威を、過度な海洋管轄権の主張が海上航行の自由を脅かすのと変わらぬ程、重要であると見ている。 航行の自由は、長らく、アメリカによって南シナ海におけるアメリカの核心的利益と認識されてきたものであるが、これを浮き彫りとしたのが、中国船がアメリカ軍艦カウペンス号に接近した12月5日の事件であった。この誘導ミサイル装備巡洋艦は、中国が南シナ海に展開させていた新しい空母(遼寧)を付け回していると非難されたものである。ヘーゲル米国防長官は、中国の行動を「無責任である」とし、この事件が「何らかの偶発的誤算」の引き金になり得るものであったと述べた。一つの問題は、海洋法会議で未解決の案件に、各国が海上で軍事活動を行う諸権利に関する条項の解釈があり、これに関して中国とアメリカが相反する政策を実行している事である。この事件は、この二つの大国が、互いの軍事的存在や活動に対して挑発し合う傾向がある事を示す、もう一つの証拠であり、これに対処するには、双方の二国間協議を通じて行う以外に術がない。 東南アジアに近づいてみると、中国の東シナ海に対するADIZ宣言の後、中国がこれに似たADIZを南シナ海にも宣言する事を考えているのではないかという推測があった。海南に本拠地を置く国立南シナ海研究所のWu Shicun所長は、南シナ海に対するADIZは実行不可能であると論じた。その根拠としては、より広範な領域が対象となる必要がある事、中国が九つの破線に対する法的主張を明確にしていない事を考慮すると、中国にこれを実施するだけの法的、技術的用意が欠如している事、この影響を受けるであろう係争国の数、そしてこれらの国々の反応が中国の東南アジアにおけるその他の戦略的目標を侵害し得るものである事などが考えられる。Wu氏はさらに、悪質な西洋のマスコミ連中が、ADIZ問題を大々的に報じる事で恩恵を得ていた事、また中国がSCSに対して行うがごとく、事実無根の主張を助長する事で、中国を悪者扱いしたという事を主張した。彼の姿勢は、中国の東シナ海における日本に対するアプローチと、南シナ海におけるASEAN諸国に対するアプローチを区別しようとするものである。 ところがつい今年、中国はまた、海南省人民代表会議の政策を施行し、「外国の漁業従事者たち」が係争中のスプラトリー諸島やパラセル諸島の域内で操業する際に、中国の許可を求めた上で、海南省の「管轄」下、南シナ海の3分の2にあたる水域での漁や調査を行う事を要求すると発表した。実のところ、中国は2012年の後期にこれと似た、しかし、より強硬な声明を発表しており、その際には外国漁船に乗船して検査を行うと述べている。その他の報告は、つい先日の声明を30年前の法律(thirty year-old law)の繰り返しであると主張するものだ。米国務省のジェン・サキ報道官は、南シナ海の係争水域内における他国の漁業活動を制限する最近の動きについて、「挑発的で危険をはらんだ行為である(a provocative and potentially dangerous act)」と言っている。 客観的にみて、海南省が宣言したこれらの規定の実施が不可能に近い事は、そのリスクを考えてみればわかる。中国軍だけでなく、少なくとも他に4カ国の政府がこの水域で活動しており、これを実施する事によって、中国が公然とUNCLOSの公約を違反しているとの非難が高まるからである。この種の漁業権の制限こそは、フィリピンが国際海洋法裁判所(ITLOS)で正式に中国を起訴した際に回避を望んだものであった。もし中国が乗船措置を実施する、あるいはその他にも、沿岸諸国が自国の排他的経済水域内で行う通常の漁業活動を妨害するような事があれば、それがフィリピンの主張に正当性と重要性を与える最強の支えとなるであろう。 目下、法廷戦術に集中しているフィリピンは、賢明にも過剰反応をしない事を選択した代わりに、中国に新たな措置の意義を説明するよう求めた。一方で、ベトナムの漁業従事者たちは、パラセル諸島における漁業を続けているが(continue to fish)、中国当局が一隻の漁船を停止させ、その漁獲を押収したという一つの事件(one incident)が報告されている。 ADIZ論争が猛烈な勢いで進行し、影響を被る国々が中国の漁業規制への対応に苦闘する中、ある「不可解な」一件の報告が、1月13日に中国の雑誌Qianzhanによって発表された。それは、中国が2014年にフィリピンのパグアサ(中業)島に侵攻する準備をしているというもので、その要約はChina Daily Mail に「中国とフィリピン:中業(パグアサ)島をめぐる戦いが回避不可能とされる理由」という見出しの下で発表された。現在のところ、中国当局筋からこれが事実であるとの確証はとれていない。他の中国のアナリストたちは、このような見解を批判して、これが何者かの偽情報で、中国をさらに悪者扱いするためのものであると仄めかす者もいた。 フィリピンに対する特定の威嚇は、今年の3月に向けての前哨戦というコンテキストでなら納得できる。3月にはフィリピンによる中国の九段線の適法性を問う訴訟が、ITLOS仲裁法廷の陪審員たちの初審議にさらされる。これは中国がこの仲裁裁判を自分達の領土や海域に対する主張を大きく損ねる可能性のあるものと捉え、そのために国際規範や自らの公言する政治・外交上の基本方針を犠牲にして、このような自暴自棄の手段で宣戦布告を行わんとしている事を推測させる。だが、暴力の行使などという威嚇の実行は、人命の損失を意味するのであり(武力の不均衡を考慮すると、フィリピン側にその可能性が高い)、中国・ASEAN間の信頼醸成のための協定の多くを公然と違反して現状を変える事であって、中国とASEANの関係にかかってくる政治的負担が高すぎる。あまりにも負担が高いため、専門家アナリストのCarl Thayerなどを含むコメンテイタ―たちは、この報告を「虚勢である」と退けている。 虚勢はともかく、最近の中国の強い主権の主張や、戦略上の権益増進の行為が増々顕著となって行く事には、他の域内国や域外国にまで、中国が東アジアの強国で、東南アジアはその戦略上の裏庭であるという、中国の新事実を認めさせる目的があり、そのためには、中国の印象に民族統一主義的、覇権主義的との反響があってもお構いなしなのだ。だが、中国の最近の行動は、中国が強国であるとの受容と認識を、ASEANや日本、韓国、オーストラリアやアメリカ合衆国などの間で獲得するための役に立つのだろうか。中国の行動は、将来、中国が責任あるリーダーシップの役割を演じ、自制を働かせ、近隣の小国や同類たちの感性に等しく気を配れるとの自信を抱かせるものなのだろうか。あるいは、これが自身の目には防御的、他者の目には挑発的と映るにせよ、この行動の結果は、中国自身が最も恐れる日本の攻撃的な再軍備や、アメリカの全面的な軍事的封じ込め政策となるのであろうか。 そのような結末は、事によるとASEANの何カ国かだけには受け入れられたとしても、東南アジアやASEANに利益をもたらすものではなく、おそらくは取り返しのつかぬ程、数十年来の協力的安全保障や包括的多国間主義の原則に沿った地域の安全保障構造の構築努力を後退させることになるだろう。また、軍事対立のリスクが高まる事によって、中国と日本の協力が継続的な経済活力には不可欠と見なされているASEAN+3を直接的に損ねる事となろう。さらに、東アジア首脳会議では、新たなアプローチを開発して東アジア地域に集団型戦略的リーダーシップを用意するという課題が未だに果たされていない。 ASEAN自身にも、たとえ2015年という節目が急速に近づきつつあるにせよ、これらの新展開を無視して、単に自分達のコミュニティの構築計画にのみ集中するような余裕はない。2015年の象徴する、より強力な地域統合の推進は、大国同士の対立がASEAN加盟諸国内の分裂や分極化の一因となるのであれば、成功し得ないだろう。 南シナ海で緩慢に進行する法的拘束力を持つ地域的行動規範のための協議は、もし現状が変わり、これがさらに広範な海域や空域に対する軍事支配や所管をめぐる対立となった場合には、現実的価値を失う事になるだろう。中堅国外交は、軍事・産業機構が本格始動するようになれば、一層見当違いなものにさえなろう。また、大国間の軍拡競争が引き金となり、多くがいまだに近隣諸国との紛争に巻き込まれている東南アジア諸国の防衛費を増大させるような事になれば、より大きな危機さえもが待ち受けることとなる。このようなシナリオでは、不安定の度合いや、安全保障のジレンマの重みが増すばかりである。 大国間の戦略的競争は、ASEANやその加盟諸国の状況をさらに困難なものにするだけである。これに対してASEANに何ができるか、あるいは何をするべきかという問いは、まだ真剣に問われた事がないように思われる。 Aileen San […]

Issue 15 Mar. 2014

การแข่งขันเชิงยุทธศาสตร์ที่เพิ่มขึ้นในหมู่มหาอำนาจในเอเชียตะวันออก: ผลกระทบต่อเอเชียตะวันออกเฉียงใต้และทะเลจีนใต้

เหตุการณ์ระยะหลังในทะเลจีนตะวันออกและทะเลจีนใต้ส่งสัญญาณเตือนว่า สถานการณ์มีแนวโน้มจะเลวร้ายลงก่อนที่จะดีขึ้น เมื่อคำนึงถึงข้อพิพาทเกี่ยวกับดินแดนและทรัพยากรทางทะเลระหว่างจีนกับรัฐต่าง ๆ ในภูมิภาคนี้ การที่จีนประกาศเขตพิสูจน์ฝ่ายการป้องกันทางอากาศ (Air Defence Identification Zone—ADIZ) เหนือทะเลจีนตะวันออกเมื่อวันที่ 23 พฤศจิกายน ค.ศ. 2013 ซึ่งทับซ้อนพื้นที่เกาะเตียวหยู/เซ็งกะกุที่กำลังเป็นข้อพิพาทกับญี่ปุ่น สร้างความไม่พอใจให้ประเทศเพื่อนบ้านอย่างมาก โดยเฉพาะญี่ปุ่นและเกาหลีใต้  กรณีนี้ผลักดันให้สองประเทศนี้ รวมทั้งสหรัฐอเมริกาและออสเตรเลีย ท้าทายกฎใหม่ที่ปักกิ่งบังคับใช้ ด้วยการบินเข้าไปในเขต ADIZ ที่จีนประกาศ โดยไม่รายงานแผนการบินต่อจีน หรือไม่แสดงตนพิสูจน์ฝ่ายตามขั้นตอนปกติ แหล่งข่าวของจีนอ้างเหตุผลในเชิงแก้ต่างว่า ทุกประเทศมีสิทธิ์ประกาศ ADIZ  ดังที่ญี่ปุ่นเองก็เคยประกาศเขต ADIZ ในพื้นที่เดียวกันเมื่อกว่าสี่สิบปีก่อน อีกทั้งสหรัฐอเมริกาและประเทศอื่นๆ อีกประมาณยี่สิบประเทศก็มีการประกาศเขตแบบเดียวกันหลายเขต ซึ่งรัฐอื่นๆ […]

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三つの優先的施策 南シナ海の平和と安定維持のために

近年、南シナ海で沸々と緊張が高まっているが、これは中国にせよ、ASEAN、国際社会にせよ、何人の利益にもならぬものである。多くの者たちは南シナ海を「紛争の将来である」とし、現状が「袋小路…」であり、「武力衝突」に通じ得るもので、「戦略家や為政者たちの早急な対応を必要とする」と警告している。最悪の事態は、関係者たちがこの問題を収集できずに紛争が勃発し、地域全体が不安定となるにまかせ、長年続いた平和や安定、経済開発の進行を覆すような事があれば、明白となる。南シナ海の責任ある利害関係者として、ASEANと中国は以下に挙げた三つの安定のための優先的施策に着手し、平和と安定の維持にあたるべきである。 第一に、ASEANと中国の戦略的信頼関係が、相互の「戦略的保証」を請け合う事で強化されるべきだ。 中国はいくつかのASEAN加盟諸国が、アメリカがアジアに「拠点」を置き、南シナ海へ介入する事を認めている、あるいはそれを助長しているのではないかと疑っている。様々な機に、中国はASEANが地域のパワープレイにおいて「一方の肩を持つ事がないよう」念押しを行ってきた。一方、ASEANがそれとなく懸念を表明した中国の南シナ海における覇権主義的志向は、中国が軍事、準軍事的な自己主張の急上昇によって脆い現状を変える代わり、微笑外交を放棄した事によって裏付けられる。 中国が最近、東シナ海で一方的な防空識別圏(ADIZ)を通告した事や、海南での漁業規制を発表して南シナ海の3分の2の海域で操業する「外国」漁船に、中国当局への許可を求めるよう要求した事は、中国の新たな指導部が善隣友好政策の継続を主張した事を考慮すると、中国の言行一致能力に疑念を投じるものであった。この戦略的不信の行き着く先は、作用と反作用の連鎖、例えば地域の再武装化や軍事化が安全保障環境をさらに悪化させ、地域のパワーバランスを乱し、不安定な影響を与えるというような事である。ASEANと中国には、悪化の一途をたどるこの戦略的不信に、直ちに歯止めをかける必要がある。中国はASEANに対し、平和的発展を続け、彼らの主導者たちが公表した事を厳密に実施するという事を再保証した上で、さらなる自制を行う必要がある。最も重要な事は、中国がその急激な経済力や軍事力の高まりについて、これがASEANを力づける原因であって憂慮の原因ではないと証明する必要があるという事だ。中国はその好景気がいかに地域の繁栄の利益となったかを、説得力をもって示してきた。中国が海軍の能力についてこれを行うには、最新の艦艇を係争中の海域ではなく、海賊や武装強盗との戦闘支援のために、あるいは南シナ海の遭難者や遭難船の救助、例えば2013年にフィリピンを襲った台風ハイエンのような大災害時の救助活動のために送る事である。中国はその領有権問題が、引き続き平和的に解決され、軍事力や準軍事力、経済力などが使われる事がない事を示すべきである。中国はASEAN内の全ての疑念を払拭するはずである。中国がASEANとの南シナ海についての対話、例えば拘束力を持つ地域の行動規範交渉などに、もっと進んで関わるならば、対話は心底有利なものとなるのである。一方、ASEANは中国に対して、ASEANが中国に対抗する域外諸勢力の支援を求めているのではない事を保証する必要がある。ASEANは、その目的が地域内の主要国と関わる事で、全ての者の利益となるような、力強い平衡と協力体制を創り出す事だと示さなくてはならない。ASEANはまた中国に対して、東南アジアが大国のパワープレイに興味もなければ、干渉する力もない事を示し、平和、自由、自治の東南アジア地域の構築というイデオロギーが、現在でもなお深く、彼らの価値観の中心にある事を示す必要がある。オーストラリア人の学者Hugh Whiteは、露骨ではあったが、むしろ正しい事を言った。「ASEANは、アメリカが中国を自国の利益のために操る事を助けはしない」。  第二に、ASEANと中国がさらに取り組むべき事は、南シナ海の規定に基づく制度基盤、特に1982年のUNCLOS(国連海洋法条約)の強化である。 中国とASEANの両者は、UNCLOSが南シナ海に法的秩序を創り出すための基盤である事に同意した。中国は「UNCLOSの原則や目的を守る事を重視している」。ASEANは「広く認められた国際法の諸原則を、1982年のUNCLOSも含め、完全に尊重する」事を求めた。しかし、多くの相違点がUNCLOSの解釈や適用、実施の過程で明らかとなり、これが当事者たちの間にいくつかの誤解を生む事となった。中国の「歴史的権利」に対する主張は、とりわけ典型的な例である。中国が南シナ海に対する歴史的権利を主張し、そのような権利がUNCLOSの調印国となる事で破棄される事はないと主張する一方で、ASEANは、そのような権利については既に1982年のUNCLOSの交渉過程で熟慮、議論され尽くしたものであり、条約の効力によって、その権利は破棄されるという見解であった。UNCLOSの解釈をめぐる、その他の相違点の原因としては、文書交渉の際の意図的な曖昧さや、新たに生じた海洋問題で、条約起草時には存在しなかった、より的確に言うと考慮されなかった問題がある。 意図的な曖昧さというのは、島々の管理体制の曖昧さや、その結果としての複雑な海域などであり、UNCLOSの下に生じたそのような特性が、南シナ海の多くの小島や岩礁、低潮高地にまつわる多くの誤解を生み出したのである。沿岸国の排他的経済水域内における「平和目的」や「航行の自由」の範疇内での軍部の情報監視の権利と限度に、議論の余地がある事は、非の打ちどころがない2009年の事例に見られる通りである。UNCLOSは半閉鎖性海域にある沿岸諸国に、様々な面での協力を義務付けたものの、そのような協力がいかに生じるのか、例えば航行上の安全や環境を脅かす事なく軍事演習を行う方法や、国家間にまたがった魚種資源の保護のために、諸国がどのように協力する必要があるかなどについては、ほとんど、あるいは全く指針を与えなかったのである。  新たに生じつつある問題は、海洋空間やその海洋資源の新たな利用によるもので、これらは新しい議論や問題発生の引き金となり得る。不適切な問題、あるいは無規制の問題として、地域の海底利用が増加する状況での海底ケーブル敷設や、新たな海洋資源獲得のための生物資源調査活動の増加、海洋観光、特にエコツーリズムの増加、廃止設備数の増加や、航海の安全性に影響を与え得る海洋構築物(廃棄及び改修の問題)、特にもう使われなくなった建造物の問題などがあり、これらは全て、適切な対応がなされなければ、新たな問題発生や緊張の源となり得る。結局、たとえ完全に規制された環境の中で、そのような規制に統一された解釈や適用、実施が伴っていたとしても、例えば、南シナ海の混み合った通信回線の通信量が急増する事から生じる不測の出来事などを通じ、問題はなおも発生し得る。このような問題発生のリスクを最小限に止めるための協力は、ASEANや中国、その他全ての南シナ海を利用する者達にとって、長期的な利益となる。これが南シナ海の法的秩序の最も重要な基盤であり、これを基にその他の制度であるDOC(行動宣言)や、未来のCOC〈行動規範〉が築かれる事からも、ASEANと中国が協力してUNCLOSについての相互理解を促進し、この条約の解釈の差異を縮める事で、その適用と実施における一致に到る事が根本的に重要であり、必要な事である。ASEANと中国がこの方向へ向かう最初の一歩は、彼らがその海洋の諸権利を、UNCLOSに沿った形で主張する事であろう。 第三に、中国とASEANは直ちに、拘束力を持つ南シナ海における行動規範の項目を起草し始めるべきである。 拘束力のある南シナ海における地域的行動規範の制定が、ASEANの90年代初頭よりの抱負であった事、さらには、90年代後期に中国が地域的COCの交渉過程に入る事で合意した際、中国もこの抱負を分かち合っていたという事は、思い起こしてみる価値がある。2002年に調印されたDOCは不完全なCOCであった。ASEANと中国がこの規範を骨抜きにせざるを得なかったのは、彼らがそのような文書の適用範囲に同意できなかったためである。ASEANと中国は、その後、DOC自体の中(第10条)でも、また2006年には、両者の国家元首間でも、彼らがこの未完の課題と南シナ海における地域的行動規範の最終的な採択に向けた取り組みを継続させる事を繰り返し述べている。2013年の9月には、ASEANと中国がCOCの「協議」プロセスを開始するにあたり、COCに関する初の高級事務レベル会合が中国の蘇州で開催された。第二回の会合は、2014年4月にタイで開催される予定である。だが、ASEANのCOCプロセス早期制定のための弛まぬ努力にもかかわらず、中国側には切迫感が感じられず、この「協議」プロセスに関する明確な期限や作業計画についても意見がまとまっていないのが現状である。  多くの者たちは、COC起草時の中国の積極的な役割が、中国にとって最大の利益となるだろうという事を確信している。なぜなら、それはASEANと中国が協力して自分達だけで問題解決を成し得る事を示すからだ。これはいかなる外国の干渉にも抗し得る、最強の保証となるもので、中国が絶えず求めてきたものなのである。COC起草に際し、ASEANと中国は、DOCの制約を考慮し、COCが確実にこれらに正面から取り組むものとなるようにするべきである。まずは、COCをよりきめ細やかなものとして、DOCに相当見られた文言の曖昧さをできる限り回避するよう努めるべきだ。次に、COCは透明性のある機構を備える事によって確実に順守されるべきである。例えば、制度化された審査機構などを備えるべきである。三つ目に、COCはそれ自体の解釈や適用に関する紛争を解決する制度を体現するべきである。最後に、COCは包括的な規則や原則を含むだけではなく、明確な処置上の指針を設け、問題発生に陥った関係諸国が、勃発の可能性のある紛争を緩和する手立てを即座に知る助けとなるべきである。  南シナ海の状況が対処可能である事を確信できる強い根拠がある。ASEANと中国の南シナ海に対する戦略地政学的関心は収束させ得るものだ。ASEANと中国の南シナ海に対する法的見地を整合性のあるものとする事も可能である。ASEANと中国の南シナ海に対する相違点の多くは、誤解や相互理解の欠如によって生じた、あるいは深められたものであり、これらは両者の対話や協力の強化で克服し得るものである。したがって、ASEANと中国は直ちに措置を講じ、上に挙げた三つの優先的施策を実施し、戦略的環境を安定させ、地域の法的基盤を強化し、信頼を高める事で南シナ海の緊張を弱めるべきなのである。 Nguyen Hung Son The author is Director of Policy Institute for South China Sea Studies, Diplomatic Academy of Vietnam. The views expressed in this […]

Issue 15 Mar. 2014

มาตรการสามอันดับแรกในการรักษาสันติภาพและเสถียรภาพในทะเลจีนใต้

ความตึงเครียดในทะเลจีนใต้คุกรุ่นมาตลอดหลายปีหลังโดยไม่เป็นคุณประโยชน์แก่ฝ่ายใดเลย ไม่ว่าจีน อาเซียนหรือประชาคมโลก ผู้สันทัดกรณีหลายคนเตือนว่า ทะเลจีนใต้อาจเป็น “อนาคตของความขัดแย้ง”  สถานการณ์ในปัจจุบันมาถึง “จุดอับตัน….” ซึ่งอาจนำไปสู่ “ความขัดแย้งทางอาวุธ” และ “สมควรได้รับความสนใจอย่างเร่งด่วนจากนักยุทธศาสตร์และนักวางนโยบาย”  ผลลัพธ์ในทางเลวร้ายที่สุดปรากฏให้เห็นชัดหากฝ่ายต่าง ๆ ที่เกี่ยวข้องไม่สามารถไกล่เกลี่ยข้อพิพาท ปล่อยให้ความขัดแย้งปะทุขึ้นและส่งผลให้ทั้งภูมิภาคตกอยู่ในความไร้เสถียรภาพ ทำลายผลดีของระยะเวลาหลายปีที่มีสันติภาพ เสถียรภาพและความก้าวหน้าในการพัฒนาเศรษฐกิจอย่างต่อเนื่อง  ดังนั้น อาเซียนและจีน ซึ่งเป็นผู้มีส่วนได้ส่วนเสียที่มีความรับผิดชอบในทะเลจีนใต้ พึงผลักดันมาตรการอันดับแรกสามประการต่อไปนี้เพื่อสร้างเสถียรภาพและรักษาไว้ซึ่งสันติภาพและความมั่นคง มาตรการแรก อาเซียนและจีนพึงสร้างความเข้มแข็งให้แก่ความไว้วางใจเชิงยุทธศาสตร์ด้วยการขยาย “การสร้างความเชื่อมั่นเชิงยุทธศาสตร์” ให้แก่กันและกัน จีนระแวงว่า ประเทศสมาชิกอาเซียนหลายประเทศกำลังเปิดช่องหรือกระทั่งเอื้ออำนวยให้ “การกลับลำ” ของสหรัฐฯ ที่หันมาให้ความสำคัญต่อเอเชียมากขึ้นและเข้ามาก้าวก่ายในทะเลจีนใต้ จีนเคยกล่าวเตือนอาเซียนในหลายวาระว่า “ไม่ควรเลือกข้าง” ในเกมแห่งอำนาจในภูมิภาคนี้ ในอีกด้านหนึ่ง อาเซียนเองก็แสดงออกถึงความกลัวอยู่ลึกๆ ต่อความตั้งใจของจีนที่จะครองอำนาจนำในทะเลจีนใต้ โดยมีหลักฐานที่จีนละทิ้งนโยบายการทูตแบบประสานประโยชน์และความร่วมมือ […]

Issue 15 Mar. 2014

南シナ海論争における 既知の知、既知の未知、未知の未知と未知の知

元米国防長官のドナルド・ラムズフェルド氏は、2002年2月12日に意味論史に残る人物となった。この時、彼はイラクにおける “Known Knowns (既知の知)”、 “Known Unknowns (既知の未知)”と“Unknown Unknowns (未知の未知)”に関する非常に複雑な説明を行った。私はどちらかというと彼と同意見で、これが複雑な問題の分析にとって便利な概念的枠組であると考える。実際、NASAはこれを用いて宇宙ミッションを計画し、既知の知、既知の未知、未知の未知によるリスクに対処する準備を整えてきたのである。彼の秀逸なアプローチを用いて、南シナ海論争の複雑性に光を投じてみよう。 既知の知 既知の知は我々が知っているという事を知っている事であり、我々が周知している知識である。2013年には南シナ海で比較的穏やかな状況が観察された。ASEANと中国は、2013年に戦略的パートナーシップの10周年記念を祝った。この晴れやかな機に、中国は南シナ海における節度をいくらか示す事となった。これと同時期、ASEANは日本との対話パートナーシップの40周年も祝っている。一年に及ぶ祝典が最高潮に達したのは、12月13日と14日に行われた第二回 日・ASEAN特別首脳会議であった。日本の安倍晋三総理大臣は、ASEANが日本の新たな安保上の積極的役割を支持する事を望んでいた。しかし、東京の特別首脳会談で、ASEANの首脳陣と会合した際、彼がそのような支持を得る事は全くなかった。大多数のASEAN首脳たちは、非常に用心深い様子で、日本が少しずつ新たな安保上の積極的役割を構築し、東北アジアの近隣諸国、特に中国や北朝鮮を警戒させるような事がないよう望んでいたのである。 それにもかかわらず、安倍政権は「積極的平和主義」という新たな戦略計画を進めつつあり、それには軍事費の増加やアメリカとのより緊密な軍事同盟、ASEAN諸国との新たな防衛関係が含まれている。日本は円借款を与える事でフィリピン国軍の増強を支持する事になっており、これには10隻の日本製沿岸警備艇の提供により、南シナ海にフィリピン海軍の存在感を高める事が含まれる。 その一方で、アメリカによるアジアへのリバランスに対する信用が大きく損なわれる事となった。これは、バラク・オバマ大統領の10月の東南アジア訪問が、アメリカ連邦議会の財政問題とその後の政府機能の一部閉鎖のために中止せざるを得なくなったためである。しかし最近、アメリカ連邦議会が超党派の財政協議で合意に到ったため、2014年の政府機関の閉鎖は回避される事になるだろう。これによって、オバマ氏はミャンマー(2014年のASEAN議長国)を訪問し、2014年11月初めの第二回 米ASEAN首脳会議と、ネピドーでの第九回 東アジア首脳会議に参加する事が可能となる。ミャンマーは、しきりに彼らが中国の良き隣人でありつつも、アメリカの新たな良き友となり得る事を示そうとしている。ミャンマーはASEAN代表国として、2013年から2015年のASEAN・アメリカ戦略的パートナーシップの調整にあたる。 アメリカ軍の南シナ海における存在の拡大は、中国との対立リスクを増加させるものだ。ごく最近、12月5日に米巡洋艦カウペンス号と中国の戦車揚陸艦が衝突しかけた事件は、カウペンス号が中国の空母、遼寧率いる海軍演習の動向監視を中国の要求通りに止めなかった事から生じたものである。 アメリカによるアジアへのリバランスや、日本の新たな安保上の積極的役割に対抗し、中国は東南アジアでの微笑攻勢を強化した。それには(ASEANによって受け入れられた)2010年の中国・ASEAN自由貿易圏をアップグレードさせる提案や、新たな善隣友好条約が含まれる。 既知の未知 さらに厄介なものは、我々が知らないという事を知っている、あるいは我々がその潜在的リスクを知らずにいる事柄である。おそらく究極の既知の未知とは、我々の太陽系の圧倒的神秘、どのようにこれが形成されたか、地球上の生命の起源(あるいは諸起源?)とは、そして、この太陽系が広大な宇宙の中でどこへ向かっているのか、というような事であろう。 南シナ海における新たな既知の未知は、中国の九段U字型線という、壮大かつ問題の主張に対するフィリピンの訴訟である。ASEANの加盟国仲間との事前協議もせずに、フィリピンは1月に、国際海洋法裁判所で中国に対する訴訟を提起した。5名の裁判官から成る仲裁法廷が組織され、この訴訟の検討に当たるが、中国はこれに加わる事を拒否している。いくつかの小規模な、あるいは短期的な既知の未知をこの訴訟に認める事ができる。 この法廷がこの事案のさらなる審議に管轄権を持つ事に合意するか否かは不明であろう。法廷がこの審議の管轄権を持たぬと判定するなら、それは中国の勝利を意味し、中国の九段U字型線への新たな訴訟が起き得ぬ事を意味するのであろうか。一方で、法廷がこれに管轄権を持つとの判定をするとして、フィリピンからの要求に対して、どのような裁定が下されるかは依然として不明なままである。中国はこれまで、公式に九段U字型線が何を示すか、明確に説明した事がない。そのため、法廷はおそらく、これについていかなる判決をも下す事ができないだろう。たとえ法廷が、中国が実際にフィリピンの海域を侵犯している、あるいは、フィリピンの排他的経済水域内の島々や岩礁を侵害していると判決したところで、どのように中国に不利な何らかの判決を実行する事ができるだろう。 この九段U字型線は、最も厄介な既知の未知の一つとして南シナ海に存在している。中国当局の人間が南シナ海に十一段の線を加えたのは、1947年に出版された地図であった。彼らは明らかに地図製作の細部にはほとんど注意を払わず、この十一の破線をいかなる地理座標に特定する事もしなかったのだ。これらが海上境界線として意図されたものであったなら、この十一段線は実線としてつながれ、全ての要所が正確な地理座標を備えているべきなのである。 1949年以降に中国の採用した中華民国の南シナ海地図は、この十一の破線を含んでいる。二つの破線がトンキン湾から取り除かれたのは、北ベトナムとの領海画定が1950年代のはじめに合意された後であった。目下、中国がその計算づくの戦略的曖昧さにおいて一枚上手であるのは、他の権利主張者たちが、九段U字型線が実際に何を指すものか、確信の持てぬままにしているためである。 もう一つの台湾にまつわる既知の未知は、タイピン/イトゥアバ島の軍事占領であり、これはスプラトリー諸島における最大の争点となる島である。中国は台湾軍の存在を容認しているが、その理由は不明である。 これは一つの中国政策の表れかもしれない。 もし、中国が南シナ海の係争領域に対する歴史的権利の主張の勝者となれば、その結果はどのようなものになるだろうか。これは懸念すべき既知の未知である。最初の大きな犠牲は、UNCLOSの解体であるかもしれない。他の主要諸国は、その他の場所で係争中の領土や海域を各自の歴史的権利の主張に基づいて強奪しようという気になるかもしれない。どこまで歴史を遡り、正当な主張の根拠と成す事ができるのだろうか。 結局、はるか昔に遡れば、我々は皆、同じ出自の人類なのである。 さらなる既知の未知は、南シナ海における自己主張をより強化するという中国の戦略的意図である。中国の主張は、この地域の領空通過や航行の自由が、合法的な無害通航権を行使するいかなる国の問題にもなった例がないという事であろう。しかし、中国はその200海里の排他的経済水域内における、外国の軍艦や航空機による軍事活動に反対し、時にはその妨害を試みようとさえしているのだ。  近いうちに、中国が南シナ海に一方的な防空識別圏(ADIZ)を設定するというのもあり得る事だ。 おそらく、パラセル諸島を手始めに、中国航空母艦部隊が配備計画を押し進める準備が整えば、南方のスプラトリー諸島へと拡大して行くであろう。アメリカのジョン・ケリー国務長官は、2013年12月17日のフィリピン訪問の際、中国に対して南シナ海にいかなる防空識別圏をも設定せぬよう警告を行った。 1951年の米比相互防衛条約にまつわる不確実性もまた、既知の未知である。アメリカはフィリピンへの軍事支援を増加させており、そこには12月17日にケリー氏がマニラで発表した、さらなる4000万米ドルの支援が含まれている。しかしアメリカは、万一フィリピンと中国との間に、南シナ海で深刻な武力衝突が生じた際に取りうる対応については全く曖昧なのである。おそらく、これはアメリカの戦略的曖昧政策の一環なのであろう。 中国が南シナ海の超えてはならぬ一線のありかを知らず、ただこれを推測するに止めておくためのものだ。 中国とアメリカの対立がどのように展開して行くかは、深刻な既知の未知である。この対立がすでに東南アジアに間接的な軍拡競争をあおっている事を見れば、安心してはおれない。この対立が深刻化すれば、その先に待ち受けているものは何であろう。新たな冷戦が世界の中の我が地域に生じるのであろうか。 未知の未知 未知の未知はリスクの中でも最悪の類のものである。なぜなら、我々はその存在すら知らず、それは重大かつ計り知れぬ衝撃で我々に襲い掛かり得るからである。場合によっては、一方がリスクを既知の未知として捉えていても、もう一方はおそらくそれに全く気が付いていない。それが未知の未知である。予期せぬ日本の真珠湾攻撃がその一例であった。この攻撃はアメリカにとっては未知の未知であったが、これは主に日本が国際法や外交規範を破ったせいである。同時に、日本軍は自らの行為を理解してはいたが、その攻撃の結果や、最終的に第二次世界大戦に惨敗する事は見通せていなかったのである。  南シナ海において、何らかの未知の未知の例えを思いつく事は困難である。 定義上、我々はそれが存在する事を知らないのであり、ましてやその結果を予見するなど、不可能な事である。 未知の知 […]

Issue 15 Mar. 2014

รู้ว่ารู้, รู้ว่าไม่รู้, ไม่รู้ว่าไม่รู้, และไม่รู้ว่ารู้ ในข้อพิพาททะเลจีนใต้

นายโดนัลด์ รัมสเฟลด์ อดีตรัฐมนตรีกลาโหมของสหรัฐอเมริกา สร้างประวัติศาสตร์ด้านความหมายของภาษาขึ้นมาในวันที่ 12 กุมภาพันธ์ ค.ศ. 2002 เมื่อเขาให้คำอธิบายอันลึกซึ้งน่างงงวยเกี่ยวกับสิ่งที่ “รู้ว่ารู้” “รู้ว่าไม่รู้” และ “ไม่รู้ว่าไม่รู้” ในปัญหาอิรัก  ผู้เขียนค่อนข้างเห็นพ้องกับเขาว่า นี่คือกรอบมโนทัศน์ที่มีประโยชน์ในการวิเคราะห์ปัญหาที่ซับซ้อน  องค์การนาซ่าก็ใช้กรอบนี้ในการวางแผนภารกิจด้านอวกาศและเตรียมการรับมือกับความเสี่ยงต่างๆ ที่เกิดจากสิ่งที่รู้ว่ารู้ สิ่งที่รู้ว่าไม่รู้และสิ่งที่ไม่รู้ว่าไม่รู้  ผู้เขียนเองก็ตั้งใจจะใช้มรรควิธีอันชาญฉลาดนี้ ในการแจกแจงให้เห็นภาพความซับซ้อนของข้อพิพาทในทะเลจีนใต้ รู้ว่ารู้ สิ่งที่รู้ว่ารู้คือสิ่งที่เรารู้อยู่แล้วว่าเรารู้ กล่าวคือ ความรู้ทั่วไปของเรา ใน ค.ศ. 2013 เราได้เห็นสถานการณ์ในทะเลจีนใต้ที่ค่อนข้างสงบกว่าช่วงที่ผ่านมา อาเซียนกับจีนร่วมฉลองวาระครบรอบปีที่ 10 ของการเป็นหุ้นส่วนทางยุทธศาสตร์ใน ค.ศ. 2013  นี่เป็นโอกาสเหมาะที่จีนจะได้แสดงจุดยืนแบบสายกลางบ้างในปัญหาทะเลจีนใต้ […]