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自由競争主義は終わりか? パンデミック後のシンガポールとタイにおけるギグエコノミー・ガバナンス

新型コロナウィルス感染症の大流行以来、東南アジアをはじめ、世界中でギグエコノミーが急成長した。以来、消費者のオンデマンド・デリバリー依存は高まり、ロックダウンと休業要請の結果、何百万人もの生計がプラットフォーム労働に切り替わった。これにより、東南アジア全域の世帯と経済におけるギグワークの重要性はかつてない程高まった。

また、労働条件の改善を求める労働者運動の増加など、テクノクラート的・政治的な懸念も同時に生じた。これを機に、グローバル・ノースでも、グローバル・サウスでも、政策決定者は、ギグワーク業界に対する過去10年間の極めて「不干渉主義的」、自由競争主義的な態度を改めざるを得なくなった。この状況は、その多くが独裁政権や、ハイブリッド軍事政権である東南アジア諸国でも同じだ。やはり、これらの国も、ギグワーク業界のライダーやドライバーの不安定な雇用状況への対応に頭を悩ませている。そこで、タイとシンガポールの改革アプローチへの道筋と、その多様な手法を検討し、非民主的なハイブリッド体制下の政策・規制改革の仕組みと、その限界やリスクを明らかにする。 1

蚊帳の外に置かれた労働者と規制の虜

東南アジア各国政府のギグエコノミーの緊張への対応を形作ったのは、政治上、政策上の意思決定に対する労働者の組織力と影響力の不足だ。タイでも、シンガポールでも、世界の多くの場所と同じで、ライダーやドライバーには法的な縛りがある。つまり、彼らが労働組合を結成するには、法律上、「雇用者」と見なされる必要があるのだ。ところが、両国では、今もなお、労働法がギグワーカーを従来の雇用関係に当てはまらないと定義する。そのため、ライダーやドライバーの団結には、非公式の団体やネットワークが頼りとなる。しかも、正式な法体系が欠如している上に、両政府のハイブリッド独裁体制という状況が事態を一層こじらせている。なぜなら、これらの体制によって、ギグワーカーの利害を代表する政党や政治家が、この10年間に、与党連合から確実に排除されてきたからだ。

また、労働者の政策決定への影響力の弱さを受け、両国では、プラットフォーム企業が業界の規制に過度な影響力を持ってきた。こうして、蚊帳の外に置かれた状況に不満を持つ労働者が、業界に対する改革と介入を求め、支配層エリートに圧力をかけようと、行動を起こし始めた。また、多くがオンラインのグループを通じて計画されるこれらの運動は、近年、相互扶助運動から、集団行動に発展してきた。このような集団行動の目的は、企業から譲歩を引き出す事だが、政府の行動を求めるものも増えつつある。このような圧力の結果、タイでも、シンガポールでも、幾分、政策上の進歩が見られた。しかし、これらの介入には、民間のエリートや企業の政治的優位が表れていた。ここに、国家・企業の癒着の力関係が染み付いたハイブリッド体制下での改革の限界が浮き彫りとなる。

労働者の動員を促すタイの競争重視のアプローチ

2014年のクーデター以来、タイを10年間支配したハイブリッド軍事政権は、プラットフォーム資本主義に対し、競争と改革を極めて重視する態度をとった。このため、タイでは、過去10年にわたり、(東南アジア)地域と地元のプラットフォームが大いに活況を呈した。特に、食品配達のアプリは急成長を遂げ、2021年末には、同業界が40億米ドル以上と評価された。これには、新型コロナのパンデミック以降の消費者のデリバリー依存の高まりが反映されている。 2 この10年間に、世界的な投機的資本に支えられた(東南アジア)地域大手のGrabやGoJekが、タイ市場での事業拡大を試みる一方で、地元のプラットフォームも出現した。この例には、王室系のサイアム商業銀行(Siam Commercial Bank)から一部資金援助を受けたRobinHoodなどがある。

The launch of GOJEK in Thailand, presided over by ndonesian Minister of Communication and Informatics, Mr. Rudiantara, and the Indonesian Ambassador. Photo credit: Indonesian Embassy in Bangkok.

だが、特に、新型コロナのパンデミック以来、タイのギグエコノミーの競争激化を受け、業界の労働者のセーフティーネットは、むしろ、一層不安定になった。 3 例えば、2020年以前に市場の大半を占めていたGrabは、東南アジアの他の市場でしていたように、タイを拠点とする労働者に傷害保険などの補償を自動的に提供していた。だが、これらのセーフティーネットの提供を法的に義務付ける規定が無いまま、近年、新たなプラットフォームが参入してきた。当然、これらの企業は、タイ人ライダーやドライバーを自社プラットフォームのみで働かせるため、基本的な傷害補償を餌にするようになった。2022年にインタビューを行った元ライダーの活動家は、こうした2019年以降の変化をまとめて、こう説明した。彼は、300件の配達、あるいは、約10件の仕事、つまり、一ヶ月に毎日5時間の仕事を一つのアプリのみでこなすまで、プラットフォームから傷害補償を確保できなかったという。

「いつも、様々なアプリで報酬金をやりくりしながら、一つのアプリで間違いなく、十分な仕事をするようにしていました。これは怪我で働けない場合の損失利益を賄う傷害補償を確保するためです。要するに、無茶なゲームですが、これは遊びではなく、私たちの生活なのです!」

依然、正式な労働組合の結成が法的規制を受け、支配層の保守派エリートと王室が業界に直接投資を行う中で、労働者は政策決定者に話を聞かせようと必死に努力している。例えば、2020年には、軍政に任じられた労働大臣が、パンデミック中に業界の戦略を練ろうと、全てのプラットフォーム大手を招いて会議を開催した。だが、2022年7月にインタビューを行ったギグワーカーの話では、ライダー・ドライバー団体はこれらの会議から排除されていた。そればかりか、労働大臣は、ギグワーカーの政策提言に向けた全ての集団的努力を同省のインフォーマル・セクターに特化した部局に委託した。

このように、労働者の集団協議が存在しないため、タイの政策決定者は、搾取的なアルゴリズムにも、不安定な雇用状況にも、不干渉の態度をとった。彼らは、むしろ、ギグワークを、低迷期に解雇された労働者のための革新的な、市場ベースの代替システムと見る傾向がある。また、より広く、プラットフォーム資本主義が、レストランや、サービス、デリバリーなど、大半が非正規の業界を近代化させると見る傾向もある。こうして、新型コロナ以降、タイの各省庁は、この建設的な混乱に干渉するより、業界内の競争を促進し、傷害保険など、労働者のセーフティーネットをプラットフォーム各社が(自主的に)提供するよう求め、労働者の苦情に対処してきた。 4

このように、ギグワーカーの規制に対する要求になかなか耳を貸さず、行動を起こそうともしない政府に苛立ち、ギグワーカー団体がオンラインとオフラインに出現し始めた。中には、より広く、民主化運動と連携する組織もある。 5 また、2023年5月のタイ総選挙の際、革新系の前進党(Move Forward Party)の政権公約には、同党の基盤に対するギグワーカーの巨大な影響力が反映されていた。前進党は最大議席数を獲得したが、少なくとも、現段階では、保守派の軍部・財界エリートと、表面上は改革派のタイ貢献党(Pheu Thai Party)を寄せ集めた「フランケンシュタイン」政府によって野党の立場を強いられている。 6 このため、前進党のギグワーク政策が、タイの新政府に受け入れられるかどうかは、まだ定かではない。だが、前進党の政治的排除の結果、インフォーマル・セクターや、ギグワーカーの状況に大した改善がなければ、今後数年の内に、タイのハイブリッド独裁政権の解体に対する要求が高まるだろう。 7

選挙ショックに対するシンガポールのテクノクラート的な反応

同様に、シンガポールの人民行動党(PAP/ People’s Action Party)政権も、プラットフォーム資本主義の誕生から最初の10年間は、それに自由競争主義的な態度を取った。つまり、政策決定者は、労使間の紛争への介入には及び腰で、プラットフォーム・アプリの予約オプションから、従来のタクシーを除外しない事を要求しただけだ。これには、個人ハイヤー業界全体のプラットフォーム化を促進する目的があった。一方、国有企業各社は、プラットフォーム大手、Grabの東南アジア全域での事業展開を2014年創業時の投資によって直接支援した。 8 この寛容なガバナンスと投資を背景に、特に、Grabや、後のインドネシアのGoJekなど、プラットフォーム・アプリの急速な事業展開が可能となった。

Grab Holdings Inc. is a Singapore-based Malaysian multinational technology company. Developer of a super-app for ride-hailing, food delivery and digital payments services on mobile devices that operates in Singapore, Malaysia, Cambodia, Indonesia, Myanmar, the Philippines, Thailand and Vietnam.

だが、2020年初頭にパンデミックが始まると、「オンデマンド」労働者の曖昧な雇用形態や、企業の提供するセーフティーネットの不備が、不満を抱えたシンガポール人労働者の動員を招く事態が明らかとなった。例えば、シンガポールの、2020年初頭の新型コロナの「サーキットブレーカー」中に、政府と産業界による7,700万シンガポールドルの包括的援助の配布が発表された。この対象とされたのは、GrabやGoJek、FoodPandaなどのプラットフォーム・アプリから収入を得た労働者だ。だが、政府と、計画の不干渉主義的な姿勢を反映し、これらの支援金は、国家機関ではなく、プラットフォーム企業を通じて配布された。そして、Grabの経営者がこの資金ばら撒きに乗じ、既存の報奨制度を段階的に廃止する一方、最も忠実なドライバーだけに報酬を与えようとしたところ、騒動となった。激怒したドライバーが異例の集団行動を起こし、Grabが一部のギグワーカーを排除し、パンデミックの救済金を利己的に運用していると非難した。 9 これを受け、同社はついに、当初のばら撒き対応を断念した。ところが、その数か月後、2020年7月の国政選挙で、PAPが労働者党(the Workers Party)に複数の議席を奪われる事態となった。この時、労働者党は、出馬に際し、ギグワーカーも対象となる全国一律の最低賃金導入を提唱する政策を掲げていた。

1965年のマレーシアからの独立以来、市場経済を支持するPAPは、常にこの国を統治し続けてきた。これを支えたのが、大部分の有権者に対する、国家の斡旋による住宅供給と、極めて現政権寄りの選挙法や党則だ。 10 だが、労働者の不満と、2020年の労働者党(WPs)の予想を上回る選挙結果を受け、シンガポールの政府機関は、ギグエコノミーに対する規制対応の策定に取り掛かった。2021年8月、首相によるナショナル・デイ・ラリーの演説(the Prime Minister’s National Rally Day)では、ギグワーカーの「雇用者と同様の」労働条件が宣言され、諮問委員会が設立された。後の2022年半ばに、この委員会は、改革に向けた数十件の提言を行い、政府はその全てを原則的に承認した。

ただし、この改革案は、労働者の要求に直接応えたというより、むしろ、極めてテクノクラート的な懸念を反映していた。それは、シンガポールの社会モデルにギグワーカーを含まなければ、将来、政府にコスト面でのリスクが生じるという懸念だ。個人の医療用貯蓄基金に労働者が資金を拠出するという既存の要件を前提に、政府のパンデミック以降のギグワーク業界への主な介入は、二つの分野に圧倒的に集中している。それらは、傷害保険と、退職後の貯蓄だ。

Singapore food panda delivery rider checking his watch. Singaporestockphoto, Unsplash

2023年現在、国内で操業中のプラットフォーム大手には、労働者が業務中に事故をした際、補償を提供するため、保険への加入が義務付けられている。ここで重要なのは、事故の際に支払われる補償金が(事故当時に仕事をしていたプラットフォームだけでなく)、以前に使った全てのプラットフォーム・アプリで得た収入に相当する金額でなければならない事だ。通常、大半の労働者は、ボーナスなどの報奨金に応じ、二、三のプラットフォームを使い分け、仕事を受けている。だが、業界全体での労働力の維持に極めて重要となる基本的なセーフティーネットを、プラットフォーム各社は連携して提供できていない。この改革は、この点を是正し、市場に有効な影響を与えるだろう。

さらに、退職基金改革も実施され、2024年からは、プラットフォーム各社と、30歳以下のギグワーカーに、政府が管理する貯蓄口座、中央積立基金(CPF/ Central Provident Fund)への資金拠出が義務付けられる。CPFとは、政府が運営する住宅開発庁(HDB/Housing & Development Board)から、労働者が、政府の補助金付きアパートを購入するのに利用できる基金だ。また、HDB(公営住宅)の取得は、シンガポールの社会契約の「自立」にも不可欠だ。これは、個人が、政府の補助金付き個人住宅を国家から購入し(できれば利益を出し)、何十年後かに物件を販売し、自力で退職金と老人介護の資金を賄うよう奨励されるためだ。 11

つまり、ギグエコノミーで得た収入に対し、ギグワーカーと企業にCPFへの資金の拠出を義務付ける事は、長期的に見れば、国家経費の節約となる介入だ。これにより、低所得労働者が、老後に政府の支援を要求する可能性が低くなるからだ。だが、あるライダー活動家団体は、ソーシャルメディア上で次のように指摘している。この新規定には、プラットフォーム各社が運賃の引き下げや、撤廃により、経費を回収し、新たな要件を満たそうとする事に歯止めをかける規定が一切無い。 12 結果として、ギグワーク業界の労働者は、自分自身と雇用主の積立金を負担する羽目になりかねない。2022年の末、改革の担当大臣は、この可能性を認めたものの、このアプローチを次のように擁護した。すなわち、ギグワーカーが「平均以上」の収入を得る可能性もあり、企業が、ライダーやドライバーに積立金の費用を転嫁するのを禁じる規定は不要だという。シンガポールでの、コロナ後のギグエコノミー改革には、このような、業界への事後対応型・企業優先型のテクノクラート的態度が見られる。特に、パンデミック以降、業界内では緊張が高まっているが、それには無頓着なようだ。

デジタル化と改革の代償とは?

東南アジアにおける、ギグエコノミーの不平等と緊張に対するコロナ後のガバナンス対応は、高まる労働争議の認識されるリスクを国家・企業同盟が形成する様子を浮き彫りにする。特に、現在、MF(前進党)が政権から排除される中、ギグワーカーや、より広くは、非公式経済に対する新たな政策が、タイの新たな政治体制から生じるかどうか、今後も見て行く必要がある。現在、国家機関や、政財界のエリートに支持されて進行中の経済デジタル化の取り組みと、労働者の改革要求が衝突しているのは明らかだ。しかも、労働者は全国・地域のレベルで、新たな同盟を結成し、改革を強く要求している。ここでもし、何の行動も起こさなければ、反発を招くだろう。そして、この矛先は与党だけでなく、何十年もハイブリッド体制を支えてきた国家・企業間の癒着関係にも向かう可能性がある。

Gerard McCarthy
International Institute of Social Studies, The Hague

Banner: Food Pander worker in Singapore carrying two thermal bags to earn more per trip. Photo: David Sing, Shutterstock

Notes:

  1. ASEAN加盟国10ヵ国中、7ヵ国が、選挙権威主義(カンボジアとシンガポール)か、閉鎖的権威主義(ブルネイ、ラオス、ベトナム、ミャンマー、タイ)のいずれかに分類できる。この考察に関しては以下を参照 Croissant, A. 2022. https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-3-031-05114-2_1
  2. For a review, see https://thelowdown.momentum.asia/country_sector/food-delivery-platforms-in-southeast-asia-2022/?option=2021-southeast-asia&code=14379
  3. 国内労働者と連帯経済の成長など、業界のサブセグメントを含む、タイのギグエコノミーの労働条件に関する有益な実証概要については、以下を参照 https://justeconomylabor.org/jeli-pushing-forward-the-national-task-force-on-gig-workers/ [accessed 10-09-2023] and https://www.ilo.org/global/topics/cooperatives/news/WCMS_869002/lang–en/index.htm [accessed 10-09-2023]
  4. 例えば、タイ商務省(The Thai Ministry of Commerce)は、労働者主体の取り組みに少額の補助金を提供している。これは、ライダーに対する最低限の配達料など、より公正な労働条件を提示するための連携アプリを開発する取り組みだ。これらのアプリは、豊かな資金力を持つ企業に比べ、明らかに不利だが、バンコクのいくつかの地域では、相当な市場占有率を獲得し、今後、国内の他の場所にも進出する予定だ。また、タイ高齢者局(the Department of Older Persons)など、その他の機関は、各種プラットフォームと提携し、困窮した高齢者にギグワークを推奨している。
  5. タイにおける労働者の動員と改革に関する議論については、以下を参照 Mieruch, Y. and McFarlane, D.  2022. Gig Economy Riders on Social Media in Thailand: Contested Identities and Emergent Civil Society Organisations. Voluntas. On the role of gig worker in the pro-democracy movement see https://novaramedia.com/2021/10/11/students-and-gig-economy-workers-are-uniting-to-fight-capitalism-in-thailand/ [accessed 4/09/23]
  6. タイの選挙後の政治情勢の議論については、以下を参照https://kyotoreview.org/issue-36/the-absence-of-any-move-forward-in-thailand/
  7. タイにおける革新派の民主的なガバナンスに対する憲法上の制約の考察については、以下を参照https://www.eastasiaforum.org/2023/08/05/thailands-constitution-works-as-intended-to-frustrate-democratic-outcomes/ [accessed 08/10/23]
  8. ee https://www.financeasia.com/article/how-vertex-lured-grab-to-singapore/436929 [accessed 8/10/23]
  9. Available at: https://www.straitstimes.com/singapore/transport/grab-u-turns-on-move-to-drop-driver-incentives-when-virus-aid-package-kicks-in [accessed 5/10/23]. この計画についての議論と、労働者の動員に関する分析的考察については以下を参照Anant, R. 2020. ‘The Discursive Politics of Labour Regimes: The Contested Emergence of On-Demand Digital Platform Labour in Singapore’. Masters Dissertation. Department of Geography, National University of Singapore, pg. 105.
  10. See Weiss, M. 2020. The Roots of Resilience: Party Machines and Grassroots Politics in Singapore and Malaysia. Singapore: National University of Singapore Press and Ong, E. 20222. Opposing Power: Building Opposition Alliances in Electoral Autocracies. Ann Arbor: University of Michigan Press. 
  11. See Beng-Huat, C. 1997. Political Legitimacy and Housing: Singapore’s Stakeholder Society. London: Routledge and Beng-Huat, C. 2017. Liberalism Disavowed: Communitarianism and State Capitalism in Singapore. Singapore: National University of Singapore.
  12. Author screengrab of public post, January 2023.
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