2023年7月23日の総選挙で、カンボジア人民党（The Cambodian People’s Party: CPP）は国民議会の125議席中、120席を確保して政治的優位を確立した[1]。この結果は、カンボジアが多党制民主主義の枠組みを導入した1991年以来、最も確実な権力掌握を際立たせた。野党はあっても名ばかりで、彼らが直面する法的・官僚的・情報的な制約は選挙の清廉性を損ね、正当な競争を制限する。
そもそも、カンボジアの多党制度は、1991年パリ平和協定（Paris Peace Agreements）の一環で導入された。この協定はベトナムとの戦争を終らせ、リベラルな価値観に基づく民主主義制度の基盤を築いたものだ。その後、国連カンボジア暫定統治機構（The United Nations Transitional Authority in Cambodia: UNTAC）の監視下で、国内初の多党制選挙が1993年に行われ、[2]カンボジアの政治情勢に新たな1ページが刻まれた。
だが、この30年間、CPPは多党制の枠組みの清廉性を低下させ、既得権益を確保してきた。1990年代半ばには、選挙関連の暴力が野党の抑圧に大きな役割を果たしたが、2000年代に入ると、CPPの支配はより制度化された形に変えられた。例えば、野党の活動を制限する選挙法の施行や、行政機構・司法機構を利用した対立政党の資格はく奪、広範囲な検閲実施によるメディア情勢の支配などだ。こうして、CPPは、選挙の枠組みと、世論の形成により権力を確立し、カンボジアの選挙過程の競争性を低下させた。
カンボジアの選挙関連の暴力
1993年から2000年代の半ばにかけ、カンボジア選挙の大きな特徴だったのが政治的暴力だ。CPPによる暴力は、大抵が選挙期間と関連し、標的にされるのは野党党員と、その支持者たちだ。1993年選挙では、王党派の独立・中立・平和・協力のための民族統一戦線（the royalist National United Front for an Independent, Neutral, Peaceful and Cooperative Cambodia）(FUNCINPEC:フンシンペック）党が勝利した。ところが、1985年以来、ベトナムを後ろ盾に統治をしていた当時のフン・セン（Hun Sen）首相は引退を拒否した。このため、フンシンペック党とCPPの連立政権が生まれ、フン・センと、ノロドム・ラナリット王子（Prince Norodom Ranariddh）が共同首相を務めた。[3]
ところが、1997年にフン・センがラナリット王子の追放クーデターを仕掛け、この権力分有の取り決めが破綻した。結果、野党党員60人以上が処刑され、CPPによる政治的支配の早期確立が明確となり、フン・センは唯一の首相として統治を続けた。[4]こうして、1998年の選挙前の時期には、フンシンペック党党員への暴力に対する恐怖感がつのり、多くの者が亡命に追い込まれた。また、野党候補者には、メディアへのアクセスも制限されたため、CPPは最小限の野党を相手に選挙活動が行えた。[5] だが、CPPの勝利後、選挙違反疑惑に対する抗議が暴力的取り締まりに遭い、数名の死者が出る結果となった。[6]
さらに、2003年選挙の前にも、暴力と脅迫は根強く残っていた。現に、総選挙の先駆けと見られる2002年コミューン（評議会）選挙の前も、野党の活動家15名が殺害されている。当時には、フンシンペック党と、サム・ランシー党（Sam Rainsy Party: SRP）の支持者に対する脅迫や、器物損壊が広く報じられた。[7]
その後も、ジャーナリストで政府の批評家だったキム・サンボ（Khim Sambo）の2008年暗殺など[8]、散発的な暴力事件が続いた。だが、2000年代半ば以降に、民主主義体制が確立されると、政敵に対する身体的暴力事件は減った。そして、あからさまな暴力行為の大部分が、より狡猾な形の脅迫に置き換えられた。例えば、選挙法改正による反対派の活動に対する制限や、行政的・司法的戦略による野党の周縁化、独立系メディアへの規制強化などだ。これらの戦略は、カンボジアを一党独裁国家に変え、この国の選挙制度をさらに損ねた。
改正選挙法
こうして、政治活動の場がCPPに有利となるよう、選挙の法的枠組みが体系的に改正され、野党の有意義な選挙参加の機会は制限された。カンボジア王国憲法（The Constitution）[9]は民主主義の枠組みを規定する主要な法律文書で、第51条には、この国が「自由民主主義と多元主義の政策を採用する」と明記されている。つまり、政治的権力は民意に由来したもので、その配分を決めるには、自由で公正な選挙が必要ということだ。
ところが、2023年選挙を前に、憲法改正によって政敵の立場は弱められた。憲法第19条、第82条、第106条、第119条、第137条と、憲法附属法第3条、第4条が改正され、二重国籍を持つ人物が首相などの重要な地位に就く事が禁じられたのだ。[10]これらの改正による影響を受けたのが、（2013年選挙でCPPの権力に挑み）現在は解党された野党、カンボジア救国党（Cambodia National Rescue Party: CNRP）の党員だ[11]。例えば、サム・ランシー（Sam Rainsy）には、カンボジアとフランスの両国籍があり、ムー・ソクア（Mu Sochua）は外国人と結婚している。
もう一つの例は、カンボジアの選挙過程を規定した国民議会議員の選挙に関する法律（the Law on the Election of Members of the National Assembly: LEMNA）[12]だ。2023年には、これが改正され、過去2度の選挙で投票していない候補者への制約と、投票のボイコットや無効化の提唱者への罰則が導入された。[13]例えば、政治的動機に基づく告発を避けるために国を出た野党議員の自主的亡命者は、過去の選挙で投票できなかった。つまり、新たな規定は、彼らの今後の出馬資格を奪い、CPPの権力に挑む力を弱めたのだ。なお、この改正案は国民議会で速やかに可決され、ほとんど議論もされず、CPP所属議員111名に承認された。[14]
これらが選挙法改正の全てではないが、ここには、外見的な合法性を保ちつつ、選挙出馬の資格基準を制限する法的枠組の維持という、より大きな戦略がうかがえる。それに、このようなプロセスは、国会で圧倒的多数を占めるCPPなら、最小限の反対の中で実行できるものだ。
行政的・司法的戦略
2000年代半ば以降に展開された政治的暴力では、政敵を弱める様々な行政的・司法的戦略が利用された。とりわけ、悪評高いものは、2013年総選挙の直後と、2018年・2023年総選挙の準備期間の例だ。
2013年選挙では、1998年以来のCPPの政治的覇権にCNRPが初めて重大な挑戦を行った。これにより、CPPの得票率は48.8%に低下し、CNRPは投票数の44.4%を確保した。[15]ところが、接戦となった選挙結果を受け、政敵の立場の弱体化を狙う行政的・司法的戦略に増加が見られた。2015年には、CNRP元党首のサム・ランシーが、CPPによる2013年の不正投票を告発した後、名誉棄損罪で懲役2年の刑を宣告された。[16]このため、ランシーは、2015年11月に自主的亡命によって、カンボジアを後にした。[17]
さらに、著名な政治評論家で、政府の批判者でもあったケム・レイ（Kem Ley）が暗殺された後、2016年には、野党の力を弱めようとするCPPの取り組みが強化された。また、彼の死の直後、このような攻撃を実行できたのは政府しかないと発言し、政府の関与を示唆したサム・ランシーが名誉棄損罪で告発された。[18]その後、有罪判決を受けた犯罪者が政党指導者となる事を阻止する改正案が提案され、ランシーは、2017年2月にCNRP党首を辞任した。[19]
2017年には、サム・ランシーの辞任を受け、CNRP党首となったケム・ソカ（Kem Sokha）が刑法第443条の下で反逆罪によって告発された。ソカは、米国と共謀して政府転覆を謀ったとして起訴され[20]、後に、27年間の自宅軟禁を宣告され、政治参加も禁じられた。なお、国連の専門家は[21]、これがCNRPの影響力の無力化を狙った政治的動機に基づく戦略だと広く認識している。だが、2017年11月、カンボジア最高裁判所は、CNRPが外国による支援を受け、フン・セン追放を謀ったとし、同党を解党した。[22] こうして、強力な野党が不在のまま、2018年総選挙では、与党CPPが圧倒的勝利を収め、投票数の76.8％、国会議席の全125席を獲得した。[23]
2023年選挙との関連では、クメール国民党（the Khmer Nation Party）、または、サム・ランシー党（SRP）を前身とするキャンドルライト党（the Candlelight Party: CLP）が、CNRP解党後に最大野党となった後、2023年総選挙への参加資格をはく奪された。[24]さらに、2023年選挙の前には、国家選挙管理委員会（the National Election Committee: NEC/選管）が登録過程上の問題を理由に、CLPの選挙参加資格をはく奪した。この時、同党は登録に必要な書類の原本ではなく、コピーを提出していた。これについて、CLPは、2017年の警察の手入れで原本が全て没収されたせいで登録要件を満たせなくなったと主張した。[25]その後も、同党の党員への経済的手段を通じた嫌がらせが続いた。2024年7月には、CLPのティアウ・ワンノル（Teav Vannol）党首が、フン・マネット（Hun Manet）首相を批判した後、名誉棄損罪で有罪判決を受け、150万米ドルの罰金を科された。[26]
さらに、選挙操作は野党を一段と不利にした。例えば、2022年コミューン（評議会）選挙では、投票用紙の行方不明や、原因不明の追加票、頻繁な得票数の修正や末梢もよくある話だった。しかも、選管はこのような事態を防止するために、ほとんど、あるいは、全く行動しなかった。[27] これらが重なった結果、選挙における野党の公正な競争力が弱められ、CPPは政敵より、はるかに有利となった。
独立系メディアの支配
特に、2013年選挙の結果、CPPが権力確立を試みた後に独立系メディアへの取り締まりを強化すると、多党制選挙はさらに衰退した。CPP政権は、独立系の報道機関や、ジャーナリスト、デジタル領域を体系的に狙い、政府のアカウンタビリティに関するナラティブを規制した。この規制は、独立した情報の流通や、野党が国民との有効な交流を行う能力を制限し、選挙の公正性と競争力に影響を与えた。
例えば、2008年5月には、アンコール・ラタ（Angkor Ratha）ラジオが、政府の認可を得ずに野党の番組を放送して閉鎖された。[28] また、2018年選挙の前に、国営放送TVKは放送時間の84％をCPPに割り当てたが、フンシンペック党や、SRPには、それぞれ、10％と6％しか与えられなかった。[29]
さらに、2017年9月には、（事実究明のジャーナリズムと、汚職や人権侵害、政府の活動に対する批判的報道で有名な）カンボジア・デイリー紙（The Cambodia Daily）が630万米ドルの税金を請求された後、廃刊に追い込まれた。[30]だが、2013年選挙の結果と、2018年選挙の前というタイミングを考慮すると、これは政治的動機に基づいていた可能性が高いと思われる。[31]
さらに、政府はラジオ・フリー・アジア（Radio Free Asia: RFA）や、ボイス・オブ・アメリカ（Voice of America: VOA）も標的にし、CPPに批判的な独立系ニュースソースのさらなる取り締まり強化を目指した。また、当局がRFAやVOAの番組を放送した10数以上のラジオ局に閉鎖命令を出したため、特に、農村地域では公正な情報へのアクセスが大幅に制限された。[32] なお、RFAは、嫌がらせや、法的脅威にさらされ、国内業務を停止したが、米国からの報道は続けており、VOAは今も活動中だが、その到達率（リーチ）は低下した。[33]
さらに、2023年2月には、ボイス・オブ・デモクラシー（Voice of Democracy: VOD）が閉鎖された。これに先立ち、VODは、同年にトルコで発生した壊滅的な地震との関連で、当時の首相の息子、フン・マネットをめぐる物議を醸す出来事を報道している。ちなみに、報道によると、フン・マネットは10万米ドルの包括的援助を承認したということだ。これに対し、フン・センは、この話を正確ではないとし、VODが国家の安全を損ねる偽情報を拡散したと非難した。[34]
また、カンボジアでは、2021年にナショナル・インターネット・ゲートウェイ（The National Internet Gateway: NIG）が導入された。これは政府のメディア環境への統制や規制の取り組みにとって重要なツールだが、現在のところ、まだ完全には実装されていない。だが、全てのインターネット通信を国家が管理するゲートウェイを通じて一元化すれば、政府はNIGによる特定サイトの監視や、フィルタリング、アクセス制限もできるようになる。[35]これにより、独立系メディアのリーチを制限し、情報の拡散を規制する仕組みだ。ここで重要な点は、NIGが政府に批判的なコンテンツへのアクセスを規制する可能性で、それにより、国家が世論を形成する力が強化される。この規制が特に大きな影響力を及ぼすのは、選挙など、政治的に慎重を要する時期だ。そのような時期には、世論への影響力や、メディアのナラティブの操作能力が選挙結果に直接影響を与える。
結論
1997年以来、CPP率いるカンボジア政府は多党制選挙を著しく衰退させてきた。当初、衰退の兆候は反対派の人間に対するあからさまな政治的暴力だったが、後に、選挙法改正や、政敵への嫌がらせ、メディアへの規制強化など、より狡猾な戦術に変えられた。結果、カンボジア選挙は、一見すると多党制構造のように見えるが、野党には、公正な競争の機会が体系的に与えられていない。このような操作により、CPPは支配的な政治勢力としての地位を確立させ、民主的な慣行を阻害してきた。
これに対し、国際社会は幅広い非難を行い、アカウンタビリティを要求し、報道の自由や、反対意見を述べる機会の縮小に深刻な懸念を表明している。これらの取り組みは、市民社会のイニシアチブの擁護や、支持が中心となる。だが、CPPが政権維持のため、外圧に屈する事を拒否し続ける中、これらの取り組みの有効性は依然として不明なままだ。
Marc Piñol Rovira, Asia Centre
NOTES
[1] National Election Committee of Cambodia (NEC) (2023) ‘តារាងលទ្ធផលផ្លូវការនៃការបោះឆ្នោតជ្រើសតាំងតំណាងរាស្ត្រ នីតិកាលទី៧ ឆ្នាំ២០២៣ ថ្ងៃអាទិត្យ ទី២៣ ខែកក្កដា ឆ្នាំ២០២៣ [Official results of the 7th National Assembly Election 2023, Sunday, July 23, 2023]’, NEC, at: https://www.nec.gov.kh/khmer/content/7257.
[2] United States Institute of Peace (2000) ‘Final Act of the Paris Conference on Cambodia’, United States Institute of Peace, at: https://www.usip.org/sites/default/files/file/resources/collections/peace_agreements/final_act_10231991.pdf.
[3] Sorpong Peou (1998) ‘Hun Sen’s Pre-emptive Coup: Causes and Consequences’, Southeast Asian Affairs: 86–102, at: http://www.jstor.org/stable/27912198.
[4] Sorpong Peou (1998) ‘Cambodia in 1997: Back to Square One?’, Asian Survey 38(1): 69–74, at: https://doi.org/10.2307/2645469.
[5] Peter M. Manikas and Eric Bjornlund (1998) ‘Cambodia’s 1998 Elections: The Failure of Democratic Consolidation’, New England Journal of Public Policy 14(1): 145–160, at: https://scholarworks.umb.edu/nejpp/vol14/iss1/11.
[6] Bureau of Democracy, Human Rights, and Labor, US Department of State (1999) ‘Cambodia Country Report on Human Rights Practices for 1998’, US Department of State, at: https://1997-2001.state.gov/global/human_rights/1998_hrp_report/cambodia.html.
[7] Human Rights Watch (2003) ‘The Run-Up to Cambodia’s 2003 National Assembly Election: Political Expression and Freedom of Assembly under Assault’, Human Rights Watch, at: https://www.hrw.org/legacy/backgrounder/asia/cambodia/cambodia061203.pdf.
[8] Radio Free Asia’s Khmer Service (2008) ‘Khmer Journalist, Son, Shot Dead’, Radio Free Asia, at: https://www.rfa.org/english/news/cambodia/shooting-07122008181034.html.
[9] “Constitution of the Kingdom of Cambodia, 1993” (2008), Constitute Project, at: https://constituteproject.org/constitution/Cambodia_2008.
[10] Benjamin Lawrence (2022) ‘Cambodia’s constitutional amendments: Consolidating control and securing succession plans’, ConstitutionNet, at: https://constitutionnet.org/news/cambodias-constitutional-amendments-consolidating-control.
[11] Transparency International Cambodia (2013) Final Election Observation Report on cambodia’s 2013 National Election, Phnom Penh: Transparency International Cambodia, at: https://ticambodia.org/library/wp-content/files_mf/1438020883TICsReporton2013NationalElection.pdf.
[12] “Law on the Election of Members of the National Assembly” (1997), NEC, at: https://www.nec.gov.kh/english/sites/default/files/LEMNA.pdf.
[13] “Law on the Amendment of the Election Law” (2023), OpenDevelopment Cambodia, at: https://data.opendevelopmentcambodia.net/laws_record/law-on-the-amendment-of-the-election-law/resource/74985feb-ed3f-475f-b064-bbbf9d9284e5; Ros, Sophea (2023) ‘Cambodia’s amended election law weakens opposition ahead of General Election’, Bower Group Asia, at: https://bowergroupasia.com/cambodias-amended-election-law-weakens-opposition-ahead-of-general-election.
[14] Sopheng Cheang (2023) ‘Cambodian lawmakers approve changes to election law that disqualify candidates who don’t vote’, AP News, at: https://apnews.com/article/cambodia-election-law-amendment-opposition-7c3b279d30dead4520966c64cc9ebbef
[15] NEC (2013) ‘លទ្ធផលនៃការបោះឆ្នោតជ្រើសតាំងតំណាងរាស្ដ្រ នីតិកាលទី៥ ឆ្នាំ២០១៣ (ថ្ងៃទី២៨ ខែកក្កដា ឆ្នាំ២០១៣) [Results of the 5th National Assembly Election 2013 (July 28, 2013)], NEC, at: https://www.nec.gov.kh/khmer/category/317.
[16] Pav Suy (2015) ‘Hun Sen slams Rainsy’s election accusation’, Khmer Times, at: https://www.khmertimeskh.com/58905/hun-sen-slams-rainsys-election-accusation.
[17] BBC News (2015) ‘Sam Rainsy: Wanted Cambodian opposition chief delays return’, BBC News, at: https://www.bbc.com/news/world-asia-34835121.
[18] BBC News (2016) ‘Cambodian activist Kem Ley shot dead in Phnom Penh’, BBC News, at: https://www.bbc.com/news/world-asia-36757370.
[19] Sun Narin (2017) ‘Rainsy’s resignation leaves questions lingering over Cambodian politics’, VOA Cambodia, at: https://www.voacambodia.com/a/rainsy-resignation-leaves-questions-lingering-over-cambodian-politics/3721241.html.
[20] Prak Chan Thul (2023) ‘Cambodian opposition figure Kem Sokha sentenced to 27 years of house arrest’, Reuters, at: https://www.reuters.com/world/asia-pacific/cambodian-opposition-figure-kem-sokha-sentenced-27-years-treason-2023-03-03.
[21] Office of the United Nations High Commissioner for Human Rights (OHCHR) (2023) ‘Cambodia: UN experts condemn verdict against opposition leader Kem Sokha’, OHCHR, at: https://www.ohchr.org/en/press-releases/2023/03/cambodia-un-experts-condemn-verdict-against-opposition-leader-kem-sokha.
[22] BBC News (2017) ‘Cambodia top court dissolves main opposition CNRP party’, BBC News, at: https://www.bbc.com/news/world-asia-42006828.
[23] NEC (2018) ‘លទ្ធផលផ្លូវការ នៃការបោះឆ្នោតជ្រើសតាំងតំណាងរាស្ត្រ នីតិកាលទី៦ ឆ្នាំ២០១៨(ថ្ងៃទី២៩ ខែកក្កដា ឆ្នាំ២០១៨) [Official results of the 6th National Assembly Election 2018 (July 29, 2018)]’, NEC, at: https://www.nec.gov.kh/khmer/category/186.
[24] AP (2023) ‘Cambodia’s only major opposition party is barred from running in July elections’, The Guardian, at: https://www.theguardian.com/world/2023/may/16/cambodias-only-major-opposition-party-is-barred-from-running-in-july-elections.
[25] Lors Liblib and Han Noy (2023) ‘Cambodia’s main opposition party disqualified from July’s national election’, VOA News, at: https://www.voacambodia.com/a/cambodia-s-main-opposition-party-disqualified-from-july-s-national-election/7095320.html.
[26] Reuters (2024) ‘Cambodian politician fined $1.5 mln for defamation after democracy criticism’, Reuters, at: https://www.reuters.com/world/asia-pacific/cambodian-politician-fined-15-mln-defamation-after-democracy-criticism-2024-07-25.
[27] Andrew Califf and Khuon Narim (2023) ‘“Irregularities” in Commune Election vote tallying raise concerns about national elections, NGO says’, CamboJA News, at: https://cambojanews.com/irregularities-in-commune-election-vote-tallying-raises-concerns-about-national-elections-ngo-says; Elaine Pearson (2024), Letter to the NEC Chairman Regarding Alleged Intimidation and Vote Buying in February 25, 2024 Senate Election, Human Rights Watch, at: https://www.hrw.org/news/2024/04/03/letter-nec-chairman-regarding-alleged-intimidation-and-vote-buying-february-25-2024.
[28] Sam Borin, Or Phearith, and Mayarith (2008) ‘Cambodia closes radio station’, Radio Free Asia, at: https://www.rfa.org/english/news/cambodia/cambodia_media-05302008113811.html.
[29] Hana Krupanská and Marc Livsey (2008) Cambodia National Assemblt Election 27th July 2008: Report on the International Election Observation Mission ANFREL, Bangkok, Thailand: Asian Network for Free Elections, at: https://anfrel.org/wp-content/uploads/2012/02/2008_cambodia.pdf.
[30] Kristi Eaton (2017) ‘The Cambodia Daily newspaper closes over disputed Tax Bill’, NBC News, at: https://www.nbcnews.com/news/asian-america/cambodia-daily-newspaper-closes-over-disputed-tax-bill-n799671.
[31] Aun Chhengpor (2017) ‘Shutdown of prominent Cambodia newspaper fuels fears of government crackdown ahead of elections’, VOA Cambodia, at: https://www.voacambodia.com/a/fearless-newspaper-closure-marks-declaration-of-post-truth-era-in-cambodia/4017429.html.
[32] Cambodian League for the Promotion and Defense of Human Rights (LICADHO) (2017) ‘Restricting critical voices on Cambodian airwaves’, LICADHO, at: https://www.licadho-cambodia.org/articles/20170909/148/index.html.
[33] Kann Vicheika (2017) ‘Radio Free Asia closes reporting hub, Cambodians miss “critical” coverage”, VOA Cambodia, at: https://www.voacambodia.com/a/radio-free-asia-closes-reporting-hub-cambodians-miss-critical-coverage/4033504.html.
[34] Kelly Ng (2023) ‘Cambodia’s Hun Sen shuts down independent media outlet Voice of Democracy’, BBC News, at: https://www.bbc.com/news/world-asia-64621595.
[35] Asia Centre (2021) Internet Freedoms in Cambodia: A Gateway to Control, Bangkok, Thailand; Asia Centre and International Center for Not-for-Profit Law, at: https://asiacentre.org/wp-content/uploads/Internet-Freedoms-in-Cambodia-A-Gateway-to-Control.pdf.