2021年2月1日、ミャンマー国軍（the Tatmadaw/タトマドー）はクーデターを起こし、この国の政治的実権を掌握した。この時、国軍は自らの行為を正当化しようと、2020年11月の総選挙で広範な不正行為が行われたと主張した。[1] なお、この選挙では、アウン・サン・スー・チーの国民民主連盟（National League for Democracy: NLD）が計1,117議席中、920議席（82%）を獲得して圧勝、これに対し、国軍が支持する連邦団結発展党（Union Solidarity and Development Part y: USDP）は、71議席、6.4％しか獲得できなかった。[2]
このクーデターの後、国軍は、当初は一年間とされた非常事態を宣言した。[3]だが、この期間が2022年2月に終わると、非常事態は各期間６か月、６回延長され、2024年7月31日までこのパターンが続いた。そして、軍事クーデターから6ヶ月後の2021年8月1日、自らをミャンマー首相に任命したミン・アウン・フライン総司令官（Min Aung Hlaing）の下で暫定政権が樹立された。[4] その後、2024年7月22日には、アウン・フラインが大統領代行に就任し、非常事態は2025年1月31日まで延長された。[5]これについて、国軍は、進行中の騒乱と情勢不安が選挙の実施をあまりにも危険にしたためとして、非常事態の延長を正当化した。[6]
当初、ミン・アウン・フラインは国家統治評議会（SAC）の議長として、クーデター後の多党制選挙の実施を約束していた。[7]ところが、SACは、2003年以降、クーデター前まで、目ざましく発達していた多党制選挙の枠組みを非常事態の延長により、体系的に解体してしまった。
2021年クーデター後の出来事には、民主化改革によって影響力を失った国軍が権力を取り戻そうとする試みが表れる。[8]このような権力奪回の過程には、国家の選挙の枠組みに対する主導権の再確立や、民主化勢力の立場の弱体化、法的枠組みの操作による国軍の権力強化、反対意見の抑圧、野党の周縁化などがあった。
ミャンマー民主化へのロードマップ
2003年、国軍は「規律栄える民主主義へのロードマップ（Roadmap to Discipline-flourishing Democracy）」と呼ばれる新たな政治改革構想を発表した。この7段階のプロセスには[9]、数十年に及んだ軍事政権による厳しい支配の後、同政権の正統性を国内外に向けて強調する狙いがあった。[10]このロードマップには、国民会議（the National Convention）の再招集による憲法原則の規定を筆頭に、民主的な統治機構確立への段階的アプローチの概要が述べられていた。なお、このプロセスは、その後、新憲法の起草から、最終的には自由で公正な選挙の実施へと進んで行くというものである。
ところが、国軍の7段階のロードマップのプロセスからは主要な政党やステークホルダーが除外されており、国連[11]は、これに参加者と透明性が不足しているとして懸念を表明した。それでも、国軍はこれらの批判を顧みず、ロードマップを推進し、2008年憲法の制定により、事実上、権力を確立した。[12] さらに、この憲法では、選挙で選ばれていない国軍の代表に国会議席の25％が割り当てられ、これにより、国軍は憲法改正の拒否権を確保した。こうして、名ばかりの民主化改革により、軍部は統治上の優位を堅持した。[13]
2010年11月、ミャンマーの軍事政権、国家平和発展評議会（the State Peace and Development Council: SPDC）は総選挙を行ったが、NLDなど、複数の民主派政党がこれをボイコットした。当時、民主派政党は、SPDCが自由で公正な選挙の必須条件を満たしていないと指摘した。例えば、2008年憲法は、国会での強力な主導権を国軍に与えたが、この確立された国軍権力の削減も必須条件とされていた。さらに、各政党は、選挙参加の前提条件として、国際社会による選挙の監視と、アウン・サン・スー・チーを含む全政治犯の解放も要求していた。[14]
だが、自由で公正な選挙が保証されなかったため、NLDなどの民主派政党は選挙過程への参加を取り止めた。こうして、不正疑惑が広まる中で実施された2010年選挙は、親軍派のUSDPが224議席中、129議席を獲得する結果となった。[15] これらの疑惑はさておき、ミャンマーは2011年以降、名目上の文民政権となり、2015年選挙への布石が打たれた。
2010年総選挙後の選挙の展開
国際社会は、2010年総選挙を軍事政権の規律ある民主主義への7段階のロードマップの５段階目と理解した。また、公選議員の招集と、規律ある民主主義下での現代的で発展した民主主義国家の設立は、6段階目と7段階目にあたるとされた。[16]
こうして、軍の影響下に置かれ、USDP代表のテイン・セン中将（General Thein Sein）率いるミャンマーの文民政権により、選挙の枠組みが修正され、競争力のある選挙参加が可能となった。[17]これらの修正により、新たな有権者登録の過程を通じ、包括性が改善され、政党登録の機会も増加した。また、政治運動資金の調達に関するより厳しい規制の実施に向け、連邦選挙管理委員会（the Union Election Commission: UEC）にさらなる規定が取り入れられ、透明性も強化された。[18]
この結果、復活を果たしたNLDは全国に党支部を設立し、全国各地にネットワークと党員を拡大させた。2012年には、国会の（664議席中）46議席と、バゴー(ペグー: Bago/Pegu）、エーヤワディ(イラワディ: Ayeryarwady/Irrawaddy）地域の地方議会の２議席の欠員を補う補欠選挙が行われた。この選挙では、同党が２議席を除く全議席（下院の議席を確保したNLDのアウン・サン・スー・チー議長を含む）を獲得した。[19]
こうして、NLDの人気が高まり、選挙制度が変化する中、2015年の選挙はNLDと、超国家主義で親軍派政党のUSDP間の対決だと見なされた。[20]だが、国民の間では、アウン・サン・スー・チーの人気が高く、様々な民族がNLDに投票する結果となった。これらの要素により、軍が相当な権力を握っていたにもかかわらず、NLDが2015年に上院135議席と下院255議席を獲得して選挙に勝った理由が説明できるだろう。[21]
こうして、2015年の選挙は、ミャンマーの民政移管における重大な転換点となった。[22] さらに、2020年の選挙に向け、選挙の枠組みを強化する重要な改革が導入された。これには、透明性と信頼性を確保するための選管（UEC）の改善、有権者登録の過程や、選挙実践の法的枠組みの改善などがあった。[23]さらに、市町村・国家レベルのワークショップでは、選挙管理の強化と有効な紛争解決機構の構築が目指された。[24]
これらの改革に加え、アウン・サン・スー・チーの人気や、経済成長、民族紛争により、NLDは、2020年の総選挙で476議席中、396議席を確保、親軍派のUSDPは35議席を獲得した。[25]
クーデター後の選挙法の展開（2021 – 2024）
ところが、2021年のクーデターの後、特に、2015年と2020年の選挙結果を受け、国軍は野党の立場を弱め、ミャンマーの多党制民主主義を衰退させて支配を確立し、選挙形勢の再構築を図った。
こうして、2021年3月には、布告2021年第一号（Orders 1/2021）、[26] 2021年第２号（2/2021）[27]、2021年第3号（3/2021）[28]を通じ、厳戒令が発令された。これを受け、軍事政権は「特別法廷、ないし、軍事法廷」を設置、2008年憲法第419条の下、行政権と司法権を地域軍事司令官（regional army commanders）に委譲した。これらの法廷の目的は、治安強化と、クーデター後に逮捕された政党の代表者や活動家の裁判を迅速に行う事にあった。また、軍の支配下で運営されるこれらの法廷では、適切な弁護人がいないまま、性急な有罪判決が下される事が多々あった。[29]
2021年5月、軍政が任命した連邦選挙管理委員会（選管）のテイン・ソー（U Thein Soe）委員長は、NLDが2020年選挙に勝つため違法行為を企てたと非難し、同党の解党と廃止を公式に要求した（The Irrawaddy, May 2021）。ついに、2021年7月、軍政支配下の選管は、NLDによる不正行為があったとして、2020年選挙の結果を無効化した。[30]さらに、NLD党員に対する脅迫はエスカレートし、党事務所の襲撃や[31]、党員の逮捕[32]・殺害が行われた。[33]
2021年11月、軍事政権はNLD指導部を選挙違反により告発し[34]、解党されたNLD政権によって任命された選挙管理人を標的とした。この結果、元選管委員長[35]と、100人以上の選挙管理人[36]が不正選挙罪で逮捕・起訴された。さらに、2022年7月、軍事政権は、2,400人以上の選管委員を2020年選挙に関する複数の罪で起訴し、彼らに罰金を科した。[37]
このような状況の中、軍事政権は行政・司法改革に着手し、選挙の前進と、2020年選挙の結果をさらに破壊しようと試みた。ここで、少なくとも３つの変化について説明する必要がある。
1つ目は、小選挙区制（the first-past-the-post: FPTP）から比例代表制（proportional representation: PR）への移行が、軍の指導者と親軍派政党によって提案された事だ。[38] 2021年クーデター以降、軍事政権はこの点を一貫して主張してきた。なお、比例代表区制は野党を弱める戦略と見られ、この制度では野党が国内最多の得票数を獲得しても、過半数を獲得する可能性が低くなる。これに政治的に偏った選挙区改正と、独立した監視機構の欠如が加われば、今後の選挙で軍の支持する政党が確実に影響力を保てるようになる。[39] さらに、選挙区をより大きな区割りに改正すれば、有権者の人口構成を密にも疎にもでき、議席配分は軍事政権に有利となるよう一層歪められるだろう。[40]
2つ目は、軍事政権が2023年1月に、2010年の法律に代わる政党登録法（the Political Party Registration Law）[41]を制定した事だ。2024年1月に、SACによって改正されたこの法律は、国家行政評議会法2024年第15号（State Administration Council Law No 15/2024）[42]とも呼ばれる。政党の登録と運営を一段と締め付けるこの新法には、野党の弱体化と、選挙での野党の競争力を弱めるための条項が盛り込まれている。特に、有罪判決を受けた人物や、懲役判決で服役中の人物の政党加入を一切禁じる条項により、野党の重要人物の多くが不適格者となった。この影響を受けた人物には、NLDのアウン・サン・スー・チーや、ウィン・ミン（Win Myint）大統領も含まれる。2021年のクーデター後、この二人には政治的動機に基づいた有罪判決が下されていたためだ。なお、スー・チー氏は汚職、新型コロナウィルス対策の規定違反、国家機密法違反などの罪で有罪とされ、ウィン・ミン氏はテロ関連罪で起訴された。[43]
さらに、この法律は厳格な登録要件を課し、選挙当局に登録するまでの日にちが60日しかない。結局、この申請期限までに、NLDを含む40の政党が登録しない選択を行って解党された。[44]NLDヤンゴン地方実行委員会（the Yangon region executive committee for the NLD）のトゥン・ミン（Tun Myint）事務局長は、軍事評議会が設立した選挙機関を非合法とし、NLDが党としてこれを承諾しないことを正式に発表した。[45]また、政党登録法の下では、テロ組織に指定された政党が全て不適格となる。当然、野党、国民統一政府（National Unity Government: NUG）も例外ではなかった。このため、軍事政権に盛んに抵抗していたNUGは、2021年９月に同政権によって正式にテロ組織の烙印を押され[46]、政治プロセスへの参加を実質的に禁止された。
3つ目は、時期をずらした選挙（staggered elections）の実施で、これは、国軍が政治権力を確保するために用いたもう一つの戦略だ。[47] このような選挙では、任意のタイミングで一部の議席だけが争われる。[48] これは民族武装集団や、抵抗勢力が保有する領土に対し、軍事政権が支配を維持しようとする闘いから生じた手法だが、これで総選挙の実施は実質、不可能となった。[49] この手法は議席配分をさらに均等化させ、国軍とその同盟政党に有利に作用し、彼らに以前の制度下より多くの議席を確保させると見られる。[50]
これらの展開により、安定とクーデター後の統治回復に向け、SACが作成した平和・政治対話・経済回復・国民和解、最終的には選挙を重んじるロードマップは台無しとなった。[51]
このように、軍事政権は、特に、NLDなどの野党の参加を排除、制限し、選挙規定の操作をして、自分たちの代表のみが、真の議席獲得の機会を確実に得られるようにした。[52]さらに、比例代表制の導入と、主要野党の不在によって、親軍派派閥の国会での支配的立場が一段と強化された。[53] だが、この表面的な政治的安定には保証が無く、むしろ、抵抗勢力や民族集団が軍事政権の支配を拒み続け、紛争が激化する可能性もある。[54]
結論
2021年のクーデター以降、国軍の主な戦略の一つは、2020年総選挙の不正投票疑惑への対応努力をASEAN地域や国際社会に示す事だった。このため、国軍は、再選挙を実施し、法的措置や、行政措置を通じた正当性の獲得を試みた。だが、クーデター後に展開した出来事から、軍事政権が民主主義の成果を体系的に破壊し、野党を抑圧し、国際的な選挙基準を蝕むという厄介な潮流が浮き彫りとなった。具体的には、選挙運営の法的枠組みを操作する、自由で公正な選挙基準を損ねる、独立した選挙監視を制限するなどだ。この結果、国軍は、清廉性を欠いた選挙制度を構築し、代理政党を通じた直接的・間接的な「正当性」の主張を可能にし、国の支配権を確立
Sanjay Gathia, Asia Centre
NOTES
[1] San Yamin Aung (2020) ‘Myanmar military claims to find over 70,000 irregularities on voter lists’, The Irrawaddy, at: https://www.irrawaddy.com/election-2020/myanmar-military-claims-find-70000-irregularities-voter-lists.html; Myanmar News Agency (2021) ‘MoFA issues “Press Statement” on current situation of Myanmar’, The Global New Light of Myanmar (GNLM), at: https://www.gnlm.com.mm/mofa-issues-press-statementon-current-situation-of-myanmar.
[2] The Irrawaddy (2021) ‘Myanmar junta officially annuls NLD’s 2020 election win’, The Irrawaddy, at: https://www.irrawaddy.com/news/burma/myanmar-junta-officially-annuls-nlds-2020-election-win.html.
[3] Aljazeera (2021) ‘Full text of Myanmar army statement on state of emergency’, Aljazeera, at: https://www.irrawaddy.com/news/burma/myanmar-junta-officially-annuls-nlds-2020-election-win.html; “Martial Law Order 1/2021” (2021), GNLM, at: https://www.gnlm.com.mm/martial-law-order-1-2021.
[4] The Irrawaddy (2021) ‘Fears of another long dictatorship as Myanmar coup maker appoints himself PM’, The Irrawaddy, at: https://www.irrawaddy.com/news/burma/fears-of-another-long-dictatorship-as-myanmar-coup-maker-appoints-himself-pm.html.
[5] Myanmar International TV (MITV) (2022a) ‘NDSC announcement: Declaration of State of Emergency extended further 6 months’, MITV, at: https://www.myanmaritv.com/news/ndsc-announcement-declaration-state-emergency-extended-further-6-month; Myanmar International TV (MITV) (2022b) ‘NDSC announcement: Declaration of State of Emergency extended further 6 months’, MITV, at: https://www.myanmaritv.com/news/ndsc-announcement-declaration-state-emergency-extended-further-six-months; Eleven (2023) ‘NDSC decides to extend country’s State of Emergency by further six months’, Eleven, at: https://elevenmyanmar.com/news/ndsc-decides-to-extend-countrys-state-of-emergency-by-further-six-months; AP News (2023) ‘Myanmar’s military-led government extends state of emergency, forcing delay in promised election’, https://apnews.com/article/myanmar-military-state-of-emergency-extend-c860a06985f42265088b53c0ea80029e; AFP (2024) ‘Myanmar junta extends state of emergency by 6 months’, New Straits Times, at: https://www.nst.com.my/world/world/2024/01/1008253/myanmar-junta-extends-state-emergency-6-months; The Irrawaddy (2024) ‘Myanmar’s dictator extends Emergency Rule again, citing election preparations’, at: https://www.irrawaddy.com/news/politics/myanmars-dictator-extends-emergency-rule-again-citing-election-preparations.html.
[6] Reuters (2024) ‘Myanmar junta extends emergency rule amid escalating conflict’, Reuters, at: https://www.reuters.com/world/asia-pacific/myanmar-military-extends-emergency-rule-another-6-months-2024-07-31.
[7] Office of the United Nations High Commissioner for Human Rights (OHCHR) Myanmar Team (2021) ‘Myanmar in Crisis: Human Rights Situation, February 2021’, OHCHR, at: https://bangkok.ohchr.org/5902-2; VOA News (2021) ‘Myanmar Junta forms Caretaker Government; Min Aung Hlaing is Prime Minister’, VOA News, at: https://www.voanews.com/a/east-asia-pacific_myanmar-junta-forms-caretaker-government-min-aung-hlaing-prime-minister/6209015.html.
[8] Mikael Gravers (2021) ‘Making sense of Myanmar’s coup’, East Asia Forum, at: https://eastasiaforum.org/2021/02/02/making-sense-of-myanmars-coup; Office of the State Administration Council (nd.) ‘State Administration Council’, Office of the State Administration Council, at: https://sacoffice.gov.mm/en/stateadministration.
[9] Htet Aung (2007) ‘Burma’s rigged road map to democracy’, The Irrawaddy, at: https://www2.irrawaddy.com/article.php?art_id=8052.
[10] Government of Myanmar (2023) ‘Road Map to Democracy in Myanmar’, Government of Myanmar via Way Back Machine, at: https://web.archive.org/web/20101024033536/http://www.myanmar.gov.mm/Perspective/persp2003/8-2003/map.htm.
[11] United Nations (2003) ‘Myanmar’s seven-step peace process not inclusive, lacks timeline – Annan’, United Nations, at: https://news.un.org/en/story/2003/11/85072-myanmars-seven-step-peace-process-not-inclusive-lacks-timeline-annan.
[12] W. Elliot Bulmer (2022) A New Constitution for Myanmar: Towards Consensus on an Inclusive Federal Democracy, International Institute for Democracy and Electoral Assistanc (International IDEA), at: https://www.idea.int/sites/default/files/publications/a-new-constitution-for-myanmar.pdf
[13] Ibid.; Gilles Saphy and Michael Lidauer (2022) ‘Elections At a Crossing Point: Considerations for Electoral Design in Post-Coup Myanmar’, International IDEA, at: https://www.idea.int/sites/default/files/publications/elections-at-a-crossing-point-electoral-design-in-postcoup-myanmar.pdf.
[14] Myanmar Election Watch (nd.) ‘History of Elections in Myanmar’, Myanmar Election Watch, at: https://myanmarelectionwatch.org/en/history-of-elections-in-myanmar.
[15] Aung San Suu Kyi (2010) ‘Burmese election won by military-backed party’, The Guardian, at: https://www.theguardian.com/world/2010/nov/09/burma-usdp-wins-election.
[16] Nehginpao Kipgen (2009) ‘Reconciliation Myanmar needs’, The Korea Times, at: https://www.koreatimes.co.kr/www/news/opinon/2009/12/137_58118.html.
[17] BBC News (2015) ‘Timeline: Reforms in Myanmar’, BBC News, at: https://www.bbc.com/news/world-asia-16546688.
[18] Ibid.
[19] Michael F. Martin (2012) ‘Burma’s April Parliamentary By-Elections’, Congressional Research Service, US Congress, at: https://crsreports.congress.gov/product/pdf/R/R42438/8; Tin Maung Maung Than (2013) ‘Myanmar’s 2012 By-Elections: The Return of NLD’, Southeast Asian Affairs: 204–219, at: http://www.jstor.org/stable/23471145.
[20] Nakanishi Yoshihiro and Osada Noriyuki (2015) ‘The 2015 Myanmar General Election: A Historic Victory for the National League for Democracy’, Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization, at: https://www.ide.go.jp/library/English/Research/Region/Asia/pdf/201601_osada_en.pdf.
[21] Jonah Fisher (2015) ‘Myanmar’s 2015 landmark elections explained’, BBC News, at: https://www.bbc.com/news/world-asia-33547036.
[22] Avery Davis-Roberts (2017) Myanmar: 2015 General Elections Final Election Report, The Carter Center, at: https://www.cartercenter.org/resources/pdfs/news/peace_publications/election_reports/myanmar-2015-final.pdf.
[23] Ibid.
[24] International Foundation for Electoral System (nd.) ‘ADR Case Study: Myanmar’, International Foundation for Electoral System, at: https://www.ifes.org/adr-case-study-myanmar; Hsu Mon Aung (2018) ‘Reforming municipal elections in Myanmar’, International IDEA, at: https://www.idea.int/news/reforming-municipal-elections-myanmar.
[25] Union Election Commission (UEC) (2020) ‘၂၀၂၀ ပြည့်နှစ် ပါတီစုံဒီမိုကရေစီအထွေထွေရွေးကောက်ပွဲ ရလဒ်များ ထုတ်ပြန်ပြီးစီးကြောင်း အသိပေးကြေညာခြင်း [Announcement – Results of the 2020 Multi-party Democratic General Election]’, UEC, at: https://www.uec.gov.mm/news_preview_detail.php?action=news_detail&news_id=cC%2FMl34obsrydRAr00ukbCZSuEksJjy6RHXX9Uv2lyU%3D
[26] “Martial Law Order 1/2021” (2021), GNLM, at: https://www.gnlm.com.mm/martial-law-order-1-2021.
[27] “Martial Law Order 2/2021” (2021), GNLM, at: https://www.gnlm.com.mm/martial-law-order-2-2021.
[28] “Martial Law Order 3/2021” (2021), GNLM, at: https://www.gnlm.com.mm/martial-law-order-3-2021.
[29] Human Rights Watch (2023) ‘“Our Numbers Are Dwindling”: Myanmar’s post-coup crackdown on lawyers’, Human Rights Watch, at: https://www.hrw.org/report/2023/06/08/our-numbers-are-dwindling/myanmars-post-coup-crackdown-lawyers.
[30] The Irrawaddy (2021) ‘Myanmar junta officially annuls NLD’s 2020 election win.
[31] Reuters (2021) ‘Myanmar’s NLD says offices raided in “unlawful acts”, computers, documents seized’, Reuters, at: https://www.reuters.com/world/asia-pacific/myanmars-nld-says-offices-raided-unlawful-acts-computers-documents-seized-2021-02-03.
[32] RFA Burmese (2023) ‘Nearly 2,000 NLD party members jailed under Myanmar junta’, Radio Free Asia, at: https://www.rfa.org/english/news/myanmar/nld-09272023165502.html.
[33] The Irrawaddy (2023) ‘Myanmar’s ousted NLD says 93 members killed, 1,200 detained by junta’, The Irrawaddy, at: https://www.irrawaddy.com/news/burma/myanmars-ousted-nld-says-93-members-killed-1200-detained-by-junta.html.
[34] Rebecca Ratcliffe (2021) ‘Myanmar: Aung San Suu Kyi charged with election fraud and “lawless actions”’, The Guardian, at: https://www.theguardian.com/world/2021/nov/16/myanmar-aung-san-suu-kyi-charged-with-election-and-lawless-actions.
[35] Ratcliffe (2021) ‘Myanmar: Aung San Suu Kyi charged with election fraud’.
[36] The Irrawaddy (2023) ‘Myanmar regime to charge 2020 election local officials’, The Irrawaddy, at: https://www.irrawaddy.com/news/burma/myanmars-ousted-nld-says-93-members-killed-1200-detained-by-junta.html.
[37] The Irrawaddy (2022) ‘Myanmar regime jails former election chief and his staff’, The Irrawaddy, at: https://www.irrawaddy.com/news/burma/myanmar-regime-jails-former-election-chief-and-his-staff.html.
[38] Myanmar Now (2021) ‘Myanmar coup leader considers shift to electoral system favoured by military’, Myanmar Now, at: https://myanmar-now.org/en/news/myanmar-coup-leader-considers-shift-to-electoral-system-favoured-by-military; U Win (2023) ‘Proportional Representation in Myanmar? A View from In-Country by U Win’, Opposition International, at: https://opposition.international/2023/01/31/proportional-representation-in-myanmar-a-view-from-in-country-by-u-win.
[39] Asian Network for Free Elections (ANFREL) (2022) ‘Myanmar’s junta switch to PR system beneficial only to them’, ANFREL, at: https://anfrel.org/myanmars-junta-switch-to-pr-system-beneficial-only-to-them; Lidauer (2022) ‘Elections At a Crossing Point: Considerations for Electoral Design in Post-Coup Myanmar’.
[40] Andrew Nachemsom and Frontier (2022) ‘Rigging the system: the junta’s PR makeover’, Frontier Myanmar, at: https://www.frontiermyanmar.net/en/rigging-the-system-the-juntas-pr-makeover.
[41] “Political Parties Registration Law” (2023), Myanmar Digital News, at: https://www.mdn.gov.mm/en/political-parties-registration-law.
[42] “ Law Amending the Political Parties Registration Law (State Administration Council Law No 15/2024)” (2024), Ministry of Information, at: https://www.moi.gov.mm/moi:eng/news/12913.
[43] Aljazeera (2022) ‘Myanmar court sentences ex-politician to 173 years in prison’, Aljazeera, at: https://www.aljazeera.com/news/2022/11/3/myanmar-court-sentences-ex-lawmaker-to-173-years-in-prison; RFA Burmese (2023) ‘Myanmar’s opposition party refuses to re-register under new junta law’, Radio Free Asia, at: https://www.rfa.org/english/news/myanmar/myanmar-party-refuses-02062023193308.html.
[44] Myanmar Election Watch (2024) ‘Updated: List of Political Parties Abolished by Myanmar Junta-Appointed Union Election Commission’, Myanmar Election Watch, at: https://myanmarelectionwatch.org/mm/news/updated-list-political-parties-abolished-dissolved-myanmar-junta-union-election-commission.
[45] RFA Burmese (2023) ‘Myanmar’s opposition party refuses to re-register under new junta law’.
[46] DW (2021) ‘Myanmar junta designates shadow government as “terrorists”’, DW, at: https://www.dw.com/en/myanmar-junta-designates-shadow-government-as-terrorist-group/a-57473057.
[47] Priscilla A. Clapp and Ye Myo Hein (2022) ‘In Myanmar, sham elections aren’t the path to stability’, United States Institute of Peace, at: https://www.usip.org/publications/2022/10/myanmar-sham-elections-arent-path-stability.
[48] Priscilla A. Clapp and Ye Myo Hein (2022) ‘In Myanmar, sham elections aren’t the path to stability’, United States Institute of Peace, at: https://www.usip.org/publications/2022/10/myanmar-sham-elections-arent-path-stability.
[49] RFA Burmese (2024) ‘Myanmar junta commits to staggered 2025 election’, Radio Free Asia, at: https://www.rfa.org/english/news/myanmar/election-2025-08262024083618.html.
[50] Mi Kun Chan Non and Ashley South (2024) ‘Don’t fall for the fake election in Myanmar’, East Asia Forum, at: https://eastasiaforum.org/2024/10/11/dont-fall-for-the-fake-election-in-myanmar.
[51] Ministry of Information (MOI) (2021) ‘Five-Point Road Map of the State Administration Council’, MOI, at: https://www.moi.gov.mm/moi:eng/news/3631.
[52] Bangkok Post (2023) ‘Myanmar elections “likely” in 2025’, Bangkok Post, at: https://www.bangkokpost.com/world/2641903/myanmar-elections-likely-in-2025.
[53] Nu Tsen Mun (2020) ‘Electoral System at a Crossroads: Recalculation of the 2015 Election Results under the Proportional Representation System’,The Salween Institute for Public Policy, at: https://www.salweeninstitute.org/uploads/1/2/6/3/12630752/sipp_electrolsystem-at-a-crossroad-english.pdf; Transnational Institute (2020) ‘The 2020 General Election in Myanmar: A Time for Ethnic Reflection’, Myanmar Policy Briefing 24, Transnational Institute, at: https://www.tni.org/files/publication-downloads/myanmar_policy_briefing_24_the_2020_general_election_in_myanmar.pdf.
[54] Joshua Kurlantzick (2023) ‘War-torn Myanmar plans to hold elections: Will they have any effect?’, Council on Foreign Relations, at: https://www.cfr.org/article/war-torn-myanmar-plans-hold-elections-will-they-have-any-effect.